昼食に初等部に行くと、百葉箱の前で6年生のYさんが、ちょうど今日の気象の記録をとっているところでした。この場面に遭遇するのは初めてなので見学させてもらいました。
この記録、正午の気温、気圧、湿度、前日正午から24時間の最高気温、最低気温を、毎日読み取り、お昼の食事時間に全校生徒の前で報告しているものです。
この日10月4日は天気は雨、正午の気温は18度、湿度100%、気圧は1011hPa、24時間の最高気温28度、最低気温16度。雨量はメスシリンダーで二度に分けて計り、14mm。最近では14mmは多いとのことでした。
湿度はどうやって分かるの?と質問すると「今日は乾球も湿球も18度で差は0度、気温18度。湿度100%です」と温度計の乾球と湿球の値と対照表を見ながら、スラスラと説明してくれました。とても勉強になりました。
大学部の水門気象観測グループの学生たちは学園内、埼玉・三重の植林地、那須農場の各地に、高精度の気象観測システムを設置し、自動観測による膨大なデータの蓄積・活用を行っています。
初等部生のこのような手作業による観測体験は、日々体で感じている天気の状況を数値化して理解する上でも、またいつかデジタル観測機器を活用する上でも、とても大切な土台になると思いました。
その後の昼食で、Yさんは報告台に立ち、淡々と「今日の気象の報告」をしました。日常に組み込まれた「生活即教育」の一場面です。
高橋和也Facebook 2023年10月5日