今週の1冊『ぐるぐる♡博物館』/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

今週の1冊『ぐるぐる♡博物館』/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

今週の1冊『ぐるぐる♡博物館』

2023年10月9日

2023年9月18
『ぐるぐる♡博物館』 三浦しをん 実業之日本社
小説家である著者が、全国の博物館を見学して書いたルポルタージュ。これがすこぶる面白いのです。もちろん、国立科学博物館という王道(?)の館もありますが、しょっぱなは、なぜか茅野にある茅野市尖石縄文考古館。ここにはすごい数の土器が展示してあるそうです。学芸員の方の説明もふるっていますが、著者の質問も抱腹絶倒の面白さで読んでいて飽きません。所々に差し込まれる来館者の会話もリアルです。
さて、本書の中で著者が一番興奮しているのは石巻市にある石ノ森萬画館です(なぜ「漫画」でなく「萬画」かは本書でご確認を)。尋常じゃない興奮度合いが文章からも伝わってきますが、おそらくそれは、著者が無類のマンガ好きだから。それは他のエッセイでしょっちゅう書かれていますが、マンガ愛がすごい。だからこそこの萬画館では石ノ森章太郎の画力から構成力、またその世界観を博物館として成り立たせた方々の石ノ森愛をあますところなく伝えています。この章を読むだけでも三浦さんの面白さを味わえます。
他にもめがねやボタンや紙など、日常私たちが使っているものの博物館(や工場)の見学記は、普段使いのものをなんとなく見直すような気持になりました。ぜひご一読を!

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