今週の1冊『中学生から知りたいパレスチナのこと』/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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今週の1冊『中学生から知りたいパレスチナのこと』

2026年2月2日

2026年2月2
『中学生から知りたいパレスチナのこと』岡真理・小山哲・藤原辰史著 ミシマ社
イスラエルのガザ地区への執拗な攻撃がやまない現在、この本を多くの方に読んでいただきたいと思い紹介します。『中学生から知りたいパレスチナのこと』(岡真理・小山哲・藤原辰史著 ミシマ社 2024)は、それぞれアラブ文学・パレスチナ問題、ポーランド史、ドイツ史が専門の3人がパレスチナ問題について論じた本です。岡さんは、現在のパレスチナ問題を2023年のパレスチナ戦闘員によるイスラエル領内への奇襲攻撃から語るのではなく、また1948年のイスラエル建国から語るのでもない、もっと以前からの問題として捉えるべきではないか、との問題提起をします。小山さん、藤原さんは、自身の専門からその問題へのアクセスをどうすべきなのか、反省も交えながら語ります。私たち日本人の多くは「歴史」という科目では「日本史」「西洋史」「東洋史」という区分けで学ぶことが多い。自国史と、西洋、東洋という区分けはその間で起こる問題についての意識を薄くするのではないか、という問いかけは深いと思います。お隣の韓国も以前は自国史、西洋史、東洋史という区分けをとっていたのですが、2020年代になり、その枠組みを変えようという動きを専門家が起こしているそうです。イスラエルのパレスチナへの入植と、日本の満州国という傀儡国家建国の歴史を重ねて見る。イスラエルのガザ地区でのジェノサイドと、ドイツのユダヤ人迫害を重ねて見る。すると、歴史と、現在の事象の見え方が変わってくるというのは重い指摘です。歴史は暗記科目でしょ、という表層的な捉え方ではなく、今の世界、また日本をどう捉え、どのような社会をつくるのかを考えていくためのヒントが詰まった一冊です。

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