今週の1冊『出版という仕事』/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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今週の1冊『出版という仕事』

2026年1月26日

2026年1月26
『出版という仕事』 三島邦弘著 ちくまプライマリー新書 
 ミシマ社という出版社があります。以前このコーナーでご紹介した『学ぶとは』(2025年9月1日付)を出版したのもこのミシマ社です。小規模出版社ながら、充実した内容の本を厳選して出している、という印象をずっと持っていました。今回ご紹介するはこの本はミシマ社の社長さんが書いた、出版についての解説本です。
 「出版業界は厳しい」とは聞き飽きた感のある言葉ですが、本当にそうなのでしょうか。著者自身、この仕事に就こうと思ったら親戚に「斜陽産業だからね・・」と言われたそうです。しかし、三島さんはこう断言するのです。「出版は面白い」と。確かに厳しい面がないといったらウソになりますが、それにも勝る面白さが出版にはある。この本ではそれを「企画⇒企画書⇒社内Goサイン&依頼⇒(文章化)⇒政策⇒発刊前営業⇒出版⇒発刊後フォロー営業⇒読者」という、本が世の中に出ていくまでの一連の流れを説明しながら証明していきます。そして上記のフローの冒頭に、編集者の「おもしろマグマ」が置かれます。世の中の本というのは編集者や著者の中の「おもしろい!」というマグマがあってこそ生まれているのだ、という主張です。
 こうした過程を読み解くと、出版とAIの相性はあまりよくなさそうです。人ができる仕事とは何か?という質問にも答える内容になっているのが魅力でもあります。出版を目指す人にも、そうではない人にも、モノづくりの魅力を十二分に伝えてくれる内容となっています。そして、ちょっとニッチですが、編集者自身(つまり三島さん)が著者になって、担当の編集者と本を作る、という状況も余すところなく紹介していて、立場が逆転したときに三島さんがどんな気持ちになったのかも書かれており、そこがかなりツボでした。ぜひ読んでみてください。

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