今週の一冊『学ぶ力』/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】
図書館 お知らせ・近況
2026年6月22日
2026年6月22日『学ぶ力』(河合隼雄他著 岩波書店 2004年)
22年前に出版されたこの本を読んだきっかけは、新聞でした。朝日新聞は朝刊に毎日、鷲田清一さんの「折々のことば」が連載されています(新聞タイトルのすぐ下)。ここでこの本に登場する、数学者の森毅さんの言葉が紹介されていたのです。
図書館書庫の3階にあったこの本を読んでみると、なるほどな、と思わされることが多くありました。もともとは、北海道で開催された「絵本・児童文学研究センター」主催のセミナーの内容を再録したもので、シンポジウムと、そこに参加したシンポジストたちの短い論文から構成されています。
河合隼雄(臨床心理学者)、森毅(数学者)、工藤直子(詩人)、佐伯胖(認知心理学者)という豪華な顔ぶれのシンポジウムでは、各自の学びの歴史が明かされます。河合、森両氏は1928年生まれ。終戦のとき17歳だったこの世代は、学校生活のほとんどは学徒動員で勤労にあけくれたため、いわゆる今のような授業は受けていないのです。でも、小学校までの学びとそれ以後の自分による学びで二人は研究者にもなりました。その過程はひじょうに興味深いものです。ちなみに河合氏も、もともとは高校の数学の教員でした。
全体に共通するのは、学ぶということは一生続くもので、それは正解のある問題を解くだけではなく、また文理別々のところにあるわけでもない。年齢も関係ない、ということです。そしてなんとなく感じ取れるのが、学び続ける人生を選択している人たちって、なんだか楽しそうだな、ということです。ぜひその世界観を本書で味わってみてください。
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