今週の一冊『学校と社会・子どもとカリキュラム』/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】
図書館 お知らせ・近況
2026年8月10日
『学校と社会・子どもとカリキュラム』ジョン・デューイ(市村尚久訳) 講談社学術文庫、1998年
「学校」とは何か?「学校」は誰のためにあるのか?―学校を取り巻く社会そして世界がわたしたちの日常感覚では追い付かないほど劇的に変わりつつある21世紀。とくに「AI時代」といわれるいま、「学校」教育に対する人びとのまなざしには切迫感や緊張感が伴うものだ。
今から120年以上前の19世紀末のアメリカ、都市化と工業化が急激に進む近代社会の到来を目の当たりにした本書の著者・教育哲学者のデューイ(John Dewey, 1859-1952)もまたひょっとすると現代を生きるわたしたちとある意味で共通する批判的感覚を抱きながら本書を綴ったのかもしれない。
『学校と社会』が時代を越えて読者に新鮮な驚きと在るべき「学校」教育の理想像のイメージを喚起させるのは、デューイの学校観・教育観が決して彼個人の思想の表れで終わるものではなくわたしたちが教育に真に求むものに切実に訴えかけるものがあるからであろう。
「学校は、小型の共同社会、胎芽的な社会となる機会を得るのである」「子どもが太陽となり、その周囲を教育のさまざま装置が回転することにある」(本書77、96頁)。哲学者カントが認識論の革命(いわゆる「コペルニクス的転回」)を宣言し、その百数年後に今度はデューイが同様の観点から子ども中心の教育革命のための理論と実践を提唱した教育哲学の不朽の古典を、いま改めて。(田)
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