4年生と学部教員が日本地下水学会で口頭発表をしました/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

4年生と学部教員が日本地下水学会で口頭発表をしました/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

4年生と学部教員が日本地下水学会で口頭発表をしました

2021年12月8日

12月2日にオンライン形式で開催された日本地下水学会2021年秋季講演会で,フィールドサイエンスゼミ所属の宮代安希子さんと,鈴木祐太郎さん(4年生)が卒業研究の一環として取り組んでいる研究の一部について,オンライン形式で15分間の口頭発表をしました.

宮代さんの発表題目は「農業の普及・啓発等を目的とした施設における地下水利用事例の分析と提案」で,9月の日本農業教育学会での発表までに取りまとめた内容に,公共の場に設置された井戸の事例調査(現地踏査)を加え,地下水環境保全への理解を深める一般向けの情報提示の在り方について提案しました.会場からは一般の人に地下水に関心をもってもらう工夫の重要性,農業に関心のある人に地下水にも関心を持ってもらうためにはどうしたら良いか、といったコメント・質問をいただきました.

 

発表で用いたスライド(宮代)
発表に臨む宮代さん
国分寺市の井戸事例調査

 

鈴木さんの発表題目は「複数の水道水源を併用する施設における給水栓の効率的な配水系統判定手法」で,9月の土木学会での発表までに取りまとめた内容に,開発した手法の現場への適用として,食糧部と共同で実施した南沢キャンパス内の全ての厨房における水道水栓の識別調査結果を加えて示しました.会場からは、地下水を水源として利用できることは貴重なことで積極的に利用していくなどの方向性はあるか,といったコメント・質問をいただきました.

 

発表で用いたスライド(鈴木)
発表に臨む鈴木さん
厨房での水栓識別調査

 

宮代さんは「学外での発表は今回で4回目となり,少しずつ様子が分かってきました.特に質疑応答でのやりとりは,そういった視点もあったかと気づかされるもので,今後の研究の方向性に役立つものでした」と話していました.
鈴木さんは「質疑応答(発表)を終えた後,自分自身でその内容について振り返りました.その中で,ここまでのアプローチがやや片側に寄ったもので,研究対象への視点が十分に整理できていなかったことに気づき,雷に打たれたような衝撃が走りました.次の目標への意欲が湧きました」と話していました.

前回の発表から発展させた内容を,異なる学会で話題提供したことで,新たな視座からの貴重なご意見を複数いただくことできました.直後には振り返りのゼミを行い,質問への回答が適切であったかなど再確認しました.学外での発表を重ねるに連れ,反省点も踏まえ自ら次の課題を確認し,研究を確実に深化させています.

なお,最高学部教員の吉川も「平成の名水百選「落合川と南沢湧水群」周辺の表流水を対象とした基礎的水文・水質調査」と題して発表を行いました.こちらは過去4年に渡り校内を流れる立野川をはじめ,東久留米市内の湧水・河川を毎月調査している結果から,その傾向について中間発表として取りまとめたものです.

 

発表で用いたスライド(吉川)

 

 

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文・写真:吉川 慎平(最高学部教員)

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