【気象観測室】春の海山植林地の様子/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

【気象観測室】春の海山植林地の様子/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

【気象観測室】春の海山植林地の様子

2023年3月21日

3月5日、前日に愛知県豊田市で開催された第18回矢作川学校ミニシンポジウムで発表を行った最高学部2年の宮代さんと、聴講した中村さん(両名とも水文・気象観測室員)が、三重県紀北町の自由学園海山植林地にて気象観測機器のメンテナンスおよびデータ回収の作業を行いました。

 

気象観測機器のメンテナンス

 

すっかり水が涸れた久瀬谷

 

植林地から流れ出す渓流の滝も干上がる

 

当日、海山植林地のある久瀬谷は、降水量の減少で水が涸れていました。ほとんど涸れることが無いと言われてきた植林地から流れ出す渓流の滝も干上がり、全く水音のしない不思議な静粛に包まれていました。
これまで最高学部生が植林・育林を行ってきた林内の様子を見るため作業道を歩くと、ちょうど海山植林地のシンボルといえるヤブツバキが満開で、ウグイスのさえずりも聞こえていました。また、作業道にはニホンジカやノウサギとみられる糞や、イノシシのヌタ場と思われるフィールドサインが見られました。冬休みに設置した赤外線カメラにもニホンザルの姿が写っており、海山植林地で見られる動物の種類についても徐々に分かって来ています。
今回はこの他に小屋周りの雑木整理や、林道上に散乱した落石の除去作業も実施しました。

 

作業道に沿って植物の観察

 

手入れされた林内の様子

 

野生動物の糞を撮影し記録する

 

ヤブツバキの花

 

今回、初めて海山植林地を訪れた中村さんは「植林地というので、名栗のような場所を想像していたが足元にも岩が多くてびっくりしました。また、奥の方の山が高く険しいなと思いました。名栗と比較すると林内が明るく、木の下にも植物が多く生えていることにも気がついて興味深かったです。できれば今度は沢に水がある時に来てみたいと思いますが、このように全く水がないところを見るのも珍しい体験ができたのではないか思います」との感想を述べていました。

現地はとても暖かく、紀北町の銚子川沿いでは既にカワヅザクラが満開をやや過ぎた頃合いでしたが、花見をする沢山の観光客の姿がありました。

 

林内の平場で記念撮影

 

銚子川沿いのカワヅザクラ

 

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文・写真:小田 幸子(最高学部教員・環境文化創造センター次長)・吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)

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