4年生と学部教員が土木学会中部支部研究発表会で口頭発表しました/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

4年生と学部教員が土木学会中部支部研究発表会で口頭発表しました/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

4年生と学部教員が土木学会中部支部研究発表会で口頭発表しました

2023年3月6日

3月3日(金)、令和4年度土木学会中部支部研究発表会(於:金沢工業大学)にて、最高学部4年でフィールドサイエンスゼミの鈴木祐太郎さんが「河川水・湧水等の電気伝導率値の地域性に関するスクリーニング調査」と題して口頭発表しました。

 

発表を終えて

 

開始前に試写をする鈴木さん

  

今回の発表は卒業論文(タイトル:「地域を取り巻く水循環の健全化に資する調査・観測手法の実践的開発―自由学園校内及び落合川流域をモデルとして―」)を構成する6編の調査・研究報告のうちの一つで、これで全ての内容にについて1〜2回程度発表し、ブラッシュアップ並びに発信をしたことになります。卒業式を翌週に控える中でしたが、無事に発表を終えることができました。同時に、福井県大野市の湧水や北陸の河川・湖沼を視察しました。

これまで3年間の研究全体を振り返って鈴木さんは次のように語ります。「今回は6つの調査・研究の中で、一番長い期間取り組んだ調査の総括として内容であり、卒業論文を書き上げたあとの発表だったので、実体験を踏まえて話すことができました。学会発表等で外部に向けた発信をすることにより、客観的に自分の研究を見つめることができ、また自分にとっては当たり前のことが、他の視点からはそうではないことも新鮮でした。何より一つの対象であっても、様々な「視点」があるということに気付けたことが大きな収穫だったと思います。コロナ禍により学会の形式も2年間はオンライン開催でした。最後の1年間は対面での発表を経験することができました。そのため、オンライン発表から、対面でのポスター発表、口頭発表といろいろな発表形式も経験できました。オンラインでは良くも悪くも反応が見えないということがあったため、対面で交流し情報交換することができたのは、社会に出る前の良い経験だったと思っています。また、「大学は研究するところ」ということをこのような経験を通して自覚することができ、個人としても、学校の代表としても責任を持って発表する厳しさにも向き合いました。これらの経験により、自分が何を学んでいるのかということを明確にすることができ、今まで苦手だったコミュニケーションの力もついたのではないかと考えています 」。

なお、鈴木さんは卒業研究を進めるにあたり、最高学部の2つの制度を活用しました。一つは、ギャップイヤー制度を4年次に利用して、名古屋の大同大学にて河川工学等の専門科目を半年間学んだ他、最高学部研究奨励金制度を利用し、学会費や調査の旅費の一部に充当しました。鈴木さんは「これらの学部の制度が利用できたことも、研究の助けとなりました」と語っていました。その他にも、南沢キャンパスをはじめ、那須農場、名栗、海山の植林地など、自由学園のフィールドとその周辺地域を全面的に活用したことも特徴です。

 

発表で用いたスライド(鈴木)

 

福井県大野市の御清水の見学(名水百選)

 

加えて、同じセッションでは最高学部の吉川慎平先生が「矢作川・明治用水頭首工漏洩事故に伴い確認された旧頭首工遺構の残存状況並びに河道特性」と題して口頭発表を行いました。地域に根ざした速報性の高い内容だったこともあり、会場から多くの質問やコメントが寄せられました。

 

発表で用いたスライド(吉川)

 

鈴木祐太郎さん関係のこれまでの発表
(2020年12月)フィールドサイエンスゼミの4年生が日本地下水学会で口頭発表をしました(日本地下水学会)
(2021年5月)4年生と学部教員が日本地下水学会で口頭発表をしました(日本地下水学会)
(2021年9月)フィールドサイエンスゼミの4年生が土木学会全国大会で口頭発表をしました(土木学会)
(2021年11月)【研究】東久留米市の市民自主企画講座で講師を務めました(東久留米市)
(2021年12月)4年生と学部教員が日本地下水学会で口頭発表をしました(日本地下水学会)
(2022年3月)土木学会関東支部技術研究発表会で発表しました(土木学会)
(2022年5月)4年生と学部教員が日本地下水学会で口頭発表をしました(日本地下水学会)
(2022年9月)フィールドサイエンスゼミの4年生が土木学会全国大会で口頭発表をしました(土木学会)
(2022年11月)フィールドサイエンスゼミの4年生が日本地下水学会秋季講演会で口頭発表をしました(日本地下水学会)

 

文:小田 幸子(最高学部教員・環境文化創造センター次長)
写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)


カテゴリー

月別アーカイブ