少し前までは実用が難しいと思われていた太陽、風、地熱などの自然エネルギーによる発電。日本ではまだ総発電量の15%程度ですが、温室効果ガスを排出する化石燃料を使った火力発電からの転換が進んでいます。このような背景の下で自由学園では電力会社の契約先を見直し、11月20日より新しい電力会社に切り替えられました。
自然エネルギーを使った発電所であっても、森林破壊や近隣への景観被害を伴うメガソーラーや、海外から輸入した木質系燃料を使うバイオマス発電などには環境に大きな影響を及ぼしていることがあります。そこで「再生可能エネルギーの電源比率が高い」「電力を供給している発電所の内容が開示されていて、発電所に環境負荷などに関わる懸念がないことが確認できる」の2点を重視し、経済性も考慮して新しい電力会社として「顔が見える」発電所を特徴としている会社を選びました。
今後は生徒・学生による供給元の発電所への見学などを通して、将来の国内の電源構成のあり方についても考えていけるとよいと思っています。
(環境文化創造センター 鈴木康平)[学園新聞12月号より]
2016年電力自由化をきっかけに電力需要者にも責任が問われるようになりました。電気を使うということは、どんな方法を選んでも環境への影響を無くすことはできませんが、それでもより影響の少ないものを選ぶことに今後も取り組んでいきたいと思います。
文:鈴木康平(環境文化創造センター次長)