環境文化創造センターでは、6月21日に自由学園第3の植林地である「黒羽植林地」の簡易な見回りを実施しました。黒羽植林地は栃木県大田原市(当時は黒羽町)に位置し,那須農場から東へ30km、車で40〜50分程の場所にあります。名栗植林地や海山植林地に比べ、低山で里に近いのが特徴です。1982年から順次国有林を分収育林契約によって借り受け、男子部高等科生によるスギ・ヒノキの植林・育林活動を行なってきました.2011年の東京電力・福島第一原子力発電所事故による放射性降下物の影響を受け、生徒による活動は中止を余儀なくされました。以降は一帯の国有林を所管する塩那森林管理局と大田原市森林組合による管理に移行しています。
黒羽植林地は、北から上南方、田中、堰の入の3ブロック(各4ヘクタール・合計12ヘクタール)に分かれており、今回それぞれを外観しました。堰の入では近年作業道が整備され、大規模な間伐が実施されていました。黒羽の山は、それまでの名栗、海山での植林・育林の経験を活かし、徹底した枝打ちにより良材が育って来ています。生徒が育てた木を少しでも学園内で活用していけないか、引き続き検討を進めて行きます。
黒羽植林地の概要・経緯についてはこちら
自由学園植林活動80年通史ー自由学園における農場・植林事業概説 (2)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jiyu/7/1/7_35/_article/-char/ja
文・写真:吉川慎平(環境文化創造センター長・最高学部教員)