東京ビックサイトで行われたエコプロ2023。企業や行政、教育機関、NPOなどのさまざまな環境課題への取り組みが刺激的でした。学びのヒントも満載でした。自由学園卒業生や職員の方々が立つ出展ブースもありました。
自由学園は2度目の出展。昨年は「森林環境の保全」エリアで、自由学園の70年に及ぶ国内外5箇所での植林活動を紹介。今年は、「大学・教育」エリアで、環境再生型有機(リジェネラティブオーガニック=RO)農法、水文気象観測室、スクールシンボルプロジェクトの3点を中心に紹介を行いました。
水文気象観測室は、産学連携協定を結んでいるフィールドプロ社から高精度の気象観測システムを導入して2021年に発足。南沢キャンパスでは15要素のデータを10分毎に自動観測。1日144×15という膨大なデータを蓄積し研究活用しています。また学園内と共に、埼玉と三重の自由学園植林地、那須農場にも学生たちが機器を設置しデータを収集しています。機器をご覧になった方の中には、早速フィールドプロ社に連絡する方もいました。
環境再生型有機農法は2021年に高等科生の「探求」として開始。現在は中等科から大学部までの生徒・学生合同チームが、東久留米キャンバスと那須の農場を活用して取り組んでいます。世界的には注目されている農法ですが日本では実践例は少なく、ブースを訪れた方々から「こんなに成果を上げている例は見たことがなかった」「この麦で商品開発がしたい」「活動に参加したい」などの感想をいただきました。
またこの自由学園ブースを、卒業生で、アグリフォレストリーに取り組みアマゾンフルーツを扱う「フルッタフルッタ」の松田恵子さんがいらしてくださいました。
アグロフォレストリーは 「森をつくる農業」と呼ばれます。森林伐採後の荒廃した土地に多様な果樹、樹木や単年性の作物の苗や種を植え、自然の生態系に倣った多種の農林産物を共生させながら栽培する農法です。持続可能な農業として世界各地で注目されています。
このような場でお会いできたことはとてもうれしいことでした。ブースに足をお運びくださった皆さま、ありがとうございました。
高橋和也Facebook 2023年12月14日