ネパール地震支援募金のご報告
自由学園とネパールは,1990年の夏以来,植林活動や現地の方々との交流を通して,また植林活動をきっかけに2人の留学生(男子部中等科から入学、最高学部を卒業)を迎える等,親しい関わりを長く続けて参りました.
2015年4月25日に発生したネパール地震直後の5月7日より,2016年3月31日までの期間,学園でも支援募金を行いました.
この間集まった募金は3,484,518円,うち1,500,000円を,ネパール地震復興支援を行っている公益社団法人アジア協会アジア友の会に寄付し,760,000円を昨年夏のネパールワークキャンプの際に直接現地での支援に使わせていただきました.皆様のご厚意に深く感謝し,ここに報告させていただきます.
2015年7月11日~8月3日(現地活動期間は19日間)の日程で,最高学部では予定通り第26回ネパールワークキャンプを行いました.その際に募金の一部760,000円(612,285ネパールルピー)を現地での状況を見ながら使わせていただきました.概要はこれまで学園が交流を続けてきた学校4校(公立のサンジワニ,スエットガネッシュ,スリカンダプール,私立のカトマンズ大学付属校)と,現在植林を行っているスンダルバスティのForest Users Groupに対してできる支援を行うということです.
内容は以下の通りです.
・校舎の被害が大きかった2つの学校に対しては,生徒の学習環境整備のために寄付を行いました.カトマンズ大学付属校へ50,000ルピー,サンジワニへ400,000ルピー.
・公立3校の全生徒約800人に文房具と遊具を送りました.67,480ルピー.
・現在植林を行っている地域のスエットガネッシュ,スリカンダプールの2校の生徒で特に家屋の被害が大きかった121名への特別サポートの一部として,14,805ルピー.(このサポートについては,例年行っているスカラシップのための寄付と預金からも69,195ルピーを当てて合計84,000ルピーの支援を行いました)
・現在共に植林活動をしている村人のグループ(スンダルバスティForest Users Group)に,村の共同シェルターの建築資材費の援助として80,000ルピー.
なお,募金の残りにつきましてはこの夏の第27回ネパールワークキャンプにて現地の方々と相談しながら,適切に使わせていただきます.
ネパール地震の被害は死者約9,000人,約800万人が被災したといわれていますが,地震から一年を迎える今も,住宅再建は進まず首都カトマンズ近郊でもテント生活を続けている被災者が残っています.また世界遺産に指定された多くの歴史的建造物も倒壊し,観光業の復興も大きな課題となっているなど,ネパールへはこれからも息の長い支援が必要となります.引き続きできることを考えて実行していきたいと思っています.
収入(2016,3月末まで)
銀行口座への寄付 2,951,217
学内での募金 268,311
イベント等での募金 207,432
卒業生会・同学会 57,558
合計 3,484,518
支出(2016,3月末まで)
学部ネパールワークで 760,000
アジア協会へ寄付 1,500,000
合計 2,260,000
残金 1,224,518

被害の大きかったサンジワニ学校

立入禁止判定(赤丸印)のカトマンズ大学付属校

トタン屋根の仮設教室は雨が降ると声が聞こえない

仮設教室で勉強する子どもたち

校庭の仮設テントの教室

支援物資(文房具)の調達

支援物資の仕分け

子どもたちに支援物資を手渡す

支援物資を携えて学校を訪問

支援物資を手渡す