自由学園みらいかん(2017年12月竣工)の大きな特徴の一つは、その建築に自由学園の生徒が植林地で育てたヒノキを用いたことです。
名栗植林地(埼玉県飯能市)で男子部生徒による植林が始まったのは1950年です。その後1966年には海山植林地(三重県紀北町)で最高学部の学生により植林活動が始まり、代々の生徒が引き継ぎながら木を育ててきました。
みらいかんの建設にあたり、植林地で育てた木をぜひ使いたいということを、学園から建築家の松井亮氏(松井亮建築都市設計事務所)にお伝えしたところ、松井氏は植林地にも何度も足を運び、切り出した木を適材適所に、しかも無駄なく活用するにはどのようにしたらよいのかを検討しつつ、設計・デザインをして下さいました。
代々の生徒が引き継ぎながら育ててきたヒノキが、こうして新しく「自由学園みらいかん」として生まれ変わり、子どもたちをあたたかく迎えています。
下の図は、「植林地の木材活用フローチャート」です。
様々な工程を経て、材のそれぞれの特徴を活かしながら、みらいかんの建物や家具に活かされていることがわかります。
図版提供:松井亮建築都市設計事務所 (クリックすると、拡大してご覧いただけます。)
■自由学園みらいかん WEBサイトhttps://www.jiyu.ac.jp/related/miraikan.php