7月10日の合同礼拝で、CLC留学とポーランド研修報告をした。
CLC
寮の様子やジャズのコンサートやシェークスピア劇など、生徒たちが催すイベントが強く印象に残った様子。また授業が教師と生徒の対話で進んでいくことに「授業は教師と生徒で作るものだと感じた」と感想を述べた。折しもイギリス総選挙の最中で、生徒たちが寮で政治について語っていることにも驚いたとのこと。また、今年春に学園に来校した生徒と再会し交友をあたためたとのこと。人と人が繋がり、生きた交流が続くことを願っている。
ポーランド研修
合同礼拝と高等部生向けミニレクチャーで経験を語った。
学生たちの語り:
「これまで国外に出たことがなかったが、ポーランドへ行き、自分がマイノリティー側になってみると、多様性を認める社会としてどのような配慮をしたら良いかを実感した。これが国際交流プログラムに参加して気づいたこと」
「(最も印象に残ったこと)ポメラニアン大学の文化祭で、軍が武器の使い方を教えていた。日本とは、軍事的なスタンスが違うと感じた。日本では武力や武器は平和と対極にあるイメージがある。ポーランドはこれまで歴史上2回国が消滅している。武力や軍事は平和を維持するために必要なツールであり、「平和」と「武力」はセットで語られることだとわかった。一方ポーランドの第2次世界大戦博物館に、第2次世界大戦中の日本の展示があった。「原爆の被害者」「敗戦国」として語られるのではなく、加害者としての日本を知り、自分が日本人であることを知られるのが怖かった。」
「自分と同じ人間がしたとは信じられないことを、自分の五感を通して教科書では感じ取れないことを感じた。」
「アウシュヴィッツで中谷ガイドが、“人種”という言葉を若い人には使ってほしくない。人種という言葉は分断をうむ可能性がある。特定の相手を選ぶ=他の人を排除することにつながるという話が印象的だった。」
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」ユネスコ憲章
これらの語りから、過去の歴史が語りかける“声”を自分の五感で感じとり、自己の体験として次へ繋いでいくことの重要性を学生たちが実感していることがわかる。
国を超えて互いのことを尊重し、平和を繋ぐ人を育てることが国際センターの使命であると再確認した。