2020すいせん図書vol.10/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

2020すいせん図書vol.10/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

2020すいせん図書vol.10

2020年8月22日

すいせん図書第10回をお届けします。
ブログ配信でお届けした『2020すいせん図書』は、今回が最後です。来週からは2学期が始まります。「with コロナ」の中、どのような学校生活になるでしょう。今回、国語科のT.S.先生から紹介された本はこれからのコロナ社会を考える内容です。少し難しいかもしれませんが、ご家族で読んでみるのもいいでしょう。また、夏休みの最後に楽しい本、ちょっと笑いをくれる本を図書館メンバーからご紹介します。

写真は新着図書の一部です。

2020すいせん図書 vol.9はこちらから

 

【2020 すいせん図書 vol.10】

国語科 T.S.先生 その2 

『30分で読む!アフターコロナ世代の子育て』山田真・石川憲彦,ジャパンマシニスト社,2020年
コロナと正しく付き合うために
・小児科医と児童精神科医である2名の著者が、「アフターコロナ世代の子育て」について丁寧な解説をしてくれる。本文は「まず、感染症を知る」、「ストレスと子どもへの影響」、「将来への教訓と備え」の三章からなる。
・いずれも疫学や心理学の知見に基づく確かな内容だが語り口が極めて平易であるため、本当に「30分で読める」。評者はリモートワーク中に蕁麻疹の症状が出たが、本書で「蕁麻疹」に関する解説を読んでいたため、過度な恐れを抱かずに済んだ。
・正しい知識は、ストレスを軽減してくれる。今後、ウィズ・コロナの生活が続くことは間違いない。本書を導きの糸としながら、これからの生活について家庭で考えてみるのも良いだろう。コロナと正しく付き合うために必携の一冊である。

 

『子ども白書2020』日本子どもを守る会,かもがわ出版,2020年コロナ災禍のいま
・ここから未来を構想するために
・『子ども白書』は、子どもの人権の視点に立ち、児童・生徒や大人の取り組みを紹介してきた。ちなみに、昨年版の本書には、学園生の有志団体「性の自分らしさを考える自由の会」の活動の模様も掲載されている。
・2020年度版では、「コロナ 子どもクライシス」と題した緊急特集が白眉だ。コロナウイルスの流行は、間違いなく、私たちの人権の在り方に大きな影響を与えたと言えるだろう。
・本書では、経済的困窮、ひとり親、教員のブラック労働など、このコロナ禍が教育にとって何であったのかが纏められている。我々は、社会に生じる禍福いずれも教育の肥やしとして、より善い社会を創っていかねばならない。これからの未来を構想するためにこそ必読の一冊である。

『「生存競争」教育への反抗』神代健彦,集英社,2020年社会適応から世界体験へと教育を創りかえる
・本書の肝は「教育を子どもが世界と出会う体験にせよ」とのメッセージにある。学校教育は子どもの社会適応に拘泥しすぎる。とりわけ、「社会」で必要となる「コンピテンシー」を育成するための教育が行われたことで、どれほど教育が味気なく、つまらないものになったか。
・社会は規定可能なもので、世界は未確定なもの。世界は社会よりも広く、ずっと深い。いまこそ、教育を未確定な拡がりへの入口として創りかえるときなのだ。学ぶ「意味」などいらない。学ぶ「享楽」があればいい。社会適応などいらない。世界体験があればいい。教育は、それ以上でもなく、それ以下でもない。

図書館 F先生
最近読んでくれる人が少なくて残念と思っている本 2冊紹介します。だれか読んでくれないかしら?
『スター★ガール』 ジェリー・スピネッリ著 理論社
『HOOT』 カール・ハイアセン著 理論社


 

比較的新しい本から中学生のみなさんへ
『みかん好き?』 魚住直子著  講談社
友達にみかん好き?私が聞かれれば、大好きと答えるだろう。しかし、初対面なのに聞かれたら私はどんな反応をするかなあ?  みかんが好きすぎて、転校してきたふしぎな女の子のお話。

 

 

図書館 K先生
ロアルト・ダールはイギリスの元空軍パイロットで、風刺やブラックユーモアに満ちた短編小説や、児童文学をたくさん書いています。一番有名なのは映画にもなった「チャーリーとチョコレート工場」でしょうか。児童文学で興味を持ったら大人向けの本もどうぞ。

『マチルダは小さな大天才』 評論社 1991年
マチルダが学校ですること全てに、びっくりしてドキドキしますが、楽しくて読んだ後すっきり。あっという間に読めてしまう。

 

 

『お化け桃が行く』 評論社 1972年
魔法で大きくなった桃に入っていくところから、予想をはるかに超えて驚くことばかり。虫たちの言うことが皮肉に満ちていて、かえって考えさせられますが、とにかく面白い。

 

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