第90回卒業式/近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

第90回卒業式/近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

近況

第90回卒業式

2012年3月31日

 梅の花が満開の3月20日、自由学園第90回卒業式が執り行われた。自由学園の一貫教育の最終課程を終えた4年課程4年生34名、2年課程2年生8名が、来賓、在校生、教職員、父母、卒業生たち約900人が祝福する中、卒業証書を授与された。新卒業生代表の2人は、それぞれ16年間、8年間の自由学園での学びを総括して、感謝と希望にあふれる「卒業に際して」の言葉を述べた。矢野恭弘学園長は「東日本大震災を経験して『家庭は簡素に、社会は豊富に』という創立者の言葉をあらためて心に留めていきたい。新卒業生は『自由学園の手紙』として、社会をよくする使命を持って、神様に喜ばれる生き方を求めてください」との言葉を贈った。
 来賓の祝辞は、日本アイ・ビー・エム㈱最高顧問、学校法人国際基督教大学理事長の北城恪太郎氏。「賜物を生かして、人のため社会のために役立つ仕事をすること。グローバル化している世界に目を向け、海外に出ていく機会があれば積極的に挑戦してほしい。神様は耐えられない試練は与えられない、与えられた使命に『明るく、楽しく、前向きに』取り組むことが大切」と信仰に基づいたご自身の仕事でのご経験を紹介されながら、心に残るはなむけの言葉を語ってくださった。
 卒業式後のお茶の会では、在校生が用意したケーキやサンドイッチをいただきながら、3人の方のスピーチを伺った。卒業50年のクラスを代表して男子部18回生の菊池三郎氏は、最高学部卒業後のお仕事の話を通して、夢を求めて働くことの大切さを示して新卒業生を激励された。48年間ブラスバンドの指導をされてきた田口利定先生は、ご自身の「囲碁」を例にとって、仕事のほかに趣味を持つことを勧められた。新卒業生父母を代表して立たれた橘裕江さんは、学校近くに住まわれていたことから10年間で1000人以上の生徒たちが訪ねてきてくれ、皆自分の子どものように思う、卒業後も何かあればいらっしゃいと、あたたかい言葉で新卒業生を送ってくださった。
 おだやかな天候に恵まれ、感謝と祝福のあふれる卒業式であった。

カテゴリー

月別アーカイブ