1月18日(土)は、緑ヶ丘校舎2階ホールで1月の「みんなの日」が行われ、体調を崩されている方が多く、LA生106名(うちZoom参加2名)が参加した。
はじめに、石川リーダーの司会で礼拝が行われ、讃美歌461番「主われを愛す、主は強ければ」を賛美した。
<「忘れられない人々」4期生・望月利將さん>
「みんなの日」恒例の「忘れられない人々」は、4期生の望月利將さんがカウンセリングについて教わった小林純一さんについてお話しされた。
私は、長く市役所でケースワーカーの仕事をして、生活支援や母子家庭の相談などをしてきた。今から4年ほど前に土曜日の午後に上智大学カウンセリング研究所でカウンセリングを学んだ。そこで出会ったのが、カウンセリングについて教えてくださった小林純一先生である。30名ほどの参加者が5~6名のグループに分かれて話し合いをして、その内容を全員の前で発表するというやり方だった。ロールプレイのあとに先生は「相手の気持ちを受け止めていますか。理解していますか」と述べられた。そして、人の知(知性、価値観)、情(喜び悲しみ、どう感じているのか)、意(意志、何をしたいと思っているのか)の3つ共に大切にすることの必要性、そして相手との信頼関係を築くことの大切さを説かれた。先生の人生観、価値観に共鳴し、自分の人生に多大な影響を与えてくれた。

<教養講座『世界情勢とSDGs』原田勝広氏>要約
今年度7回目の教養講座は、原田勝広氏(フリージャーナリスト)に『世界情勢とSDGs』と題して、お話を伺った。
1. 働き方の変遷と世界情勢の変化
昭和24年生まれの私たちの世代は、高度経済成長期に「猛烈に働く」ことを重視してきたが、現代においては社会や環境が大きく変化している。特に気候変動や資源不足など、これまでにない課題が顕在化しており、今や地球規模での対応が求められる時代となっている。このような背景の中で、SDGs(持続可能な開発目標)が注目されるようになった。
2. SDGsの概要と歴史
SDGsは2001年に策定された「ミレニアム開発目標(MDGs)」を基に発展したもので、2016年から2030年までの国際目標として策定された。MDGsが主に途上国の課題に焦点を当てていたのに対し、SDGsは先進国の問題も包括し、17の目標が設定されている。これには貧困削減、ジェンダー平等、気候変動対策、再生可能エネルギー推進などが含まれる。特に、企業への期待が大きく、資金、技術、人材を活用して課題解決を図ることが求められている。
3. 日本のSDGsへの取り組み状況
SDGsにおける日本の取り組みは、世界ランキングで21位(以前は11位)となっており、北欧諸国に遅れを取っている。ジェンダー平等や女性の社会進出が大きな課題であり、企業のリーダーや政治家に占める女性比率が低いことが指摘されている。
東日本大震災を機に、企業の社会貢献活動が活発化。ボランティアや現地支援、物資供給だけでなく、社員が直接現地を訪れて支援活動を行うなどの新しい取り組みも見られる。また、現地で生産された農産物や水産物を東京のオフィスで販売する「企業マルシェ」など、復興支援と企業活動を組み合わせた事例も増加している。
4. 気候変動とその影響
地球温暖化は、極地の氷の融解、海面上昇、猛暑、ゲリラ豪雨などを引き起こし、気候難民や生態系の崩壊、食糧不足を招いている。具体的には、2050年までに気候難民が約2億人に達すると予測されており、特にアフリカやアジア地域での影響が大きい。また、日本でも猛暑や水害の被害が深刻化し、再生可能エネルギーや脱炭素社会への転換が急務となっている。
5. SDGsと企業活動の変化
社会起業家の台頭
SDGsの実現には企業の役割が重要であり、社会課題を解決しながら利益を上げる新しいビジネスモデルが注目されている。例えば、バングラデシュの革製品を活用した「マザーハウス」や、アフリカの花を輸入して販売するビジネスなど、現地の雇用を創出しつつ収益を上げる取り組みがある。
ESGとの関係
SDGsと並行して注目されるESG(環境・社会・ガバナンス)投資は、企業の持続可能性を評価する指標として機能している。企業の環境対応や社会的課題への取り組み、ガバナンスの健全性が投資判断に影響を与えるようになり、企業の経営戦略にも大きな影響を与えている。
6. プラスチック問題と解決策
プラスチックの海洋流出は深刻な環境問題であり、2050年には海洋中のプラスチック量が魚の重量を上回ると予測されている。リサイクルや生分解性プラスチックの開発が進められているが、コストや技術面での課題が残る。また、プラスチック使用量の削減や代替素材の普及も求められている。
7. 気候変動対策と未来への挑戦
パリ協定では産業革命以降の気温上昇を1.5℃以内に抑える目標が掲げられているが、実現は難航している。特に日本では、エネルギー政策の見直しが必要とされ、再生可能エネルギーの普及や蓄電技術の向上が課題となっている。一方で、原子力発電の活用には福島第一原発事故以降、社会的な抵抗も強い状況だ。
8. まとめと展望
SDGsは、気候変動や社会的不平等といった地球規模の課題を解決するための指針である。日本においては、ジェンダー平等や気候変動対策への取り組み強化が急務であり、企業や政府、個人が一丸となって課題解決に取り組む必要がある。また、パーパス(存在意義)を明確にした企業活動が、持続可能な社会の実現に向けて重要な役割を果たすだろう。

教養講座終了後、LA賛歌を皆で歌った。
<諸報告>
- クリスマス献金の結果報告(最高学部献金の係の学生より)
- 2月8日(土)映画界『サステナ・ファーム~トキと1%~』のご案内
- 初等部保護者販売のお知らせ
- 2025年度LA紹介制度利用のお願い
- 2025年度学生募集(郵便局広告)について
- 2025年度会費等の値上げについて
中庭で体操クラスの学生を中心に体操をして体をほぐす。
<昼食・自己紹介>
昼食は、手作りの昼食をいただく。メニューは、菜飯、豚肉と大根の味噌煮、野菜の甘酢づけで、大根と大根葉、長ねぎはLA土の会の生産のものを使った。
9期生4名の方の自己紹介、また家族長会から3月の修業式の後に予定されている感謝会へのお誘いの報告があった。
<午後の集い:家族ミーテイング>
午後1時半からは、家族ごとに分かれて今年度最後の家族ミーテイングを行った。歌を歌ったり、手品をしたり、お茶を飲みながら交流を行うほか、外の施設見学にでかけた家族もあり、それぞれ楽しい時を持つことができた。
