TOKYO854くるめラ「ギュッと防災講座」11月25日(木)/安全への取り組み お知らせ・活動報告 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

TOKYO854くるめラ「ギュッと防災講座」11月25日(木)/安全への取り組み お知らせ・活動報告 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

安全への取り組み お知らせ・活動報告

TOKYO854くるめラ「ギュッと防災講座」11月25日(木)

2021年11月27日

今回の講座では、地震の発生確率について取り上げた。「地震が発生する確率は30年以内70%」という言葉をよく耳にするわけだが、昨今では聞き慣れてしまった感もある。言葉自体がキャッチ―ではあるので、印象で捉えることができる一方で、言葉の意味するところを拾い切れているかと言えば覚束ないのが実際のところではないだろうか。

まず「30年以内」ということで言えば、「確率評価の対象期間は、身近な情報として受け取られるようにするため、一般国民が人生設計を検討するに対象とするであろう期間を考慮して、30年間における確率評価を基本とすることが適当である(地震調査研究推進本部、2000)」というところに由来がありそうだ。また「70%」の捉え方としては、例えば日本損害保険協会によれば、私たちが今後30年以内に交通事故で負傷する確率が、24%ということのようなので、その約3倍の確率ということになる。

よって 「地震が発生する確率は30年以内70%」 を平たく言い換えると、「私たちが人生設計をする期間として考えるであろう30年という期間の中で、私たちが地震(南海トラフや首都直下)に遭遇する確率は70%です。この確率は、同じ期間にご自分が交通事故に巻き込まれる確率の約3倍です。」ということになり、こうなると少しばかり受け止め方にも変化が出てくるよう思う。

ただ、地震は自然現象であることから、人間の予想通りには行かないというのが大前提でもあるので、そもそも確率として語れるものでは無いだろう。更には、私たちが把握していると思っている地震は、文字記録として残っているものや今の時点で調査できるものがせいぜいであることも忘れてはならないだろう。

つまり、日本で暮らす私たちにとっては、過去・現在・未来のどの地点であっても地震は身近な存在であり、それに伴う被害とも向き合わなければならにということである。地震をその発生確率から意識するのではなく、意識はせずとも日常生活の中に地震対策が自然と溶け込んでいる生活を目指すことが、私たちの正しい向き合い方のように思えてならない。

危機管理本部 蓑田圭二

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