TOKYO854くるめラ「ギュッと防災講座」3月3日(木)/安全への取り組み お知らせ・活動報告 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

TOKYO854くるめラ「ギュッと防災講座」3月3日(木)/安全への取り組み お知らせ・活動報告 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

安全への取り組み お知らせ・活動報告

TOKYO854くるめラ「ギュッと防災講座」3月3日(木)

2022年3月3日

今月の放送では、「自助」「共助」について取り上げたいと思っており、初回の今日は、「自助」に焦点を当ててお話しした。

昨今、インターネットを使えば、防災に関するいろいろな情報や事例を知ることができるが、一方で、情報があり過ぎて、逆に困ってしまうということも起きているのではないかと思うことがある。 実際「自助」についても、事前の備えから被災直後、あるいはその後の行動まで、幅広い視点で考える必要があり、情報の過多と相まって、どこから手をつけて行ったら良いか分からないというような相談もよく受ける。

この「自助」に関して、私自身は、“我慢できないこと”という視点から進めてゆくことを提案しており、その順番が「トイレ⇒水⇒食糧」と言われることから、災害時のトイレ問題を踏まえながら災害備蓄を考えると良いのではないかと考えている。

日本トイレ研究所の調査によると、阪神淡路大震災では、3時間以内にトイレへ行きたくなったと回答した方が55%、また東日本大震災では3時間以内が31%で、9時間以内だとそれが78%にも上ることが明らかとなった。更に熊本地震でも3時間以内が31%で、6時間以内だと73%になったとされており、トイレは、ある意味「待った無し」の生理現象であることが分かってくる。

そうした状況の一方で、被災状況が深刻なほど、トイレの通常使用が難しくなるということも知っておかなければならない。断水の影響があれば流せなくなることはもちろんのこと、ご自宅や集合住宅内の排管設備の状況、市内の下水管の状況、汚水処理施設の稼働状況など、これら全てにおいて、安全性が確認されなければ、トイレを通常使用することは避けなければならない。

そうなると、携帯トイレの準備などを事前に行っておく必要があるわけだが、auが2020年に行った調査では、“事前に用意しておいて良かったもの”という質問では携帯トイレが15位であったのに対して、“事前に準備しておけば良かったもの”という質問に変わると、携帯トイレは4位にまで上昇する。このことからは、携帯トイレの備蓄品としての優先順位は低かったが、実際に被災生活に身を置いてみると、携帯トイレの重要性が強く感じられたのではないかということが見えてくる。やはり、災害備蓄をトイレ問題から考えることには一理ありそうだ。

この他にも、行政備蓄は個別対応が難しいことから、ご自分やご家族の生活に無くてはならないもの、例えば乳幼児用品や女性用品、介護用品、持病薬(含コンタクトレンズ)などは、常に買い置きがあるくらいのイメージで、日頃から準備しておくと良いのではないだろうか。ご参考になれば幸いである。

危機管理本部 蓑田圭二

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