【総合】環境文化創造センターの展開/環境文化創造センター - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

【総合】環境文化創造センターの展開/環境文化創造センター - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

環境文化創造センター

【総合】環境文化創造センターの展開

【総合】環境文化創造センターの展開

【総合】環境文化創造センターの展開

2018年11月22日

今年度4月1日に発足した「自由学園環境文化創造センター」について、現在の活動内容を記載する。

 

「地域・社会」・「研究」・「教育」の三つの分野で
環境文化創造センターは、自由学園の豊かな自然環境を出発点として、私たちの生存の基盤である「環境」に重点を置き、次世代の文化の創造につながる学園のさまざまな活動をサポートするセンターです。昨年、高橋学園長の提案により設置準備に着手し、今年度の4月に発足しました。
自由学園も100周年を迎えようとしていますが、ミセス羽仁は晩年、「人一人の教育には十代かかる」と述べています。つまり300年を見据えていたわけです。環境文化創造センターは人間の寿命に比べてはるかに時間軸の長い環境とのかかわり合いに軸足を置くことで、そのパースペクティブ(展望)を描くことに寄与していきたいと考えています。
現在、「地域・社会」・「研究」・「教育」の三つの分野で様々な活動を進めてきています。以下、4月以降の活動についてご紹介します。
地域・社会に関わる取り組みとしては、まず自由学園の分収造林地がある飯能市の森林認証協議会に参加して森林認証・木材の流通加工認証を取得の準備を進めています。森林認証制度とは第三者機関が環境に配慮した持続可能な管理経営を行っているとする森林を認証し、また認証された森林からの木材・木材製品をそれ以外のものとは区別して取り扱う体制を認証する制度のことです。
取得できれば、生徒・学生が1950年から育ててきた名栗の材を利用し、学内の木工所で加工し製品化する際には、森林認証のラベルをつけられることになり、木材の循環的な利用を促進することが期待できます。
また現在、地元と共に植林地のさらなる活用、木の学び一貫教育の確立に向けて検討を開始しています。
学園の位置する東久留米市とは、これまでも市が開催している環境フェスティバルへの参画をはじめ、市内各地で様々な連携を行ってきましたが、現在、地元との関係を一層強化すべく検討を進めています。
また、東久留米市の環境基本計画作成に私が環境審議会会長として関与している関係もあり、今回自由学園の環境教育を体系化するにあたり、市の環境基本計画の体系総合的なビジョンとも接合するようにしました。
環境フェスティバルの市民アンケートもそのような設計にしており、その回答と学園生(学部1年生)の回答を比較すると、ゴミの分別などでこれまでの学園の「生活」に根差した環境教育の成果がうかがえます。
これらを踏まえ、今後、学校と地域社会が協調し、人と自然が共生することができる良好な環境づくりを進めていきたいと考えています。
研究・教育的な活動としては、南沢キャンパス内で自由学園環境データベースを構築し、教育・研究、キャンパスマネジメントに活用することを目指して、最高学部の生活経営研究実習(資源・エネルギー)や卒業研究とも関連させながら、卒業生のご協力も得て各種観測機器の設置などを進めています。
9月24日の台風の折には気象観測データをセンターのホームページや学生に開示しました。気象観測データは、夏季の熱中症予防や作物の育成管理などに応用していくことを考えています。今後は名栗の植林地や那須の農場に観測体制を拡張していく予定です。
その他、学内で利用している電力については、電源構成・燃料調達元が明らかな電力会社との契約再締結をすすめ、またマイクロプラスティック問題に関しては、しののめ茶寮でのプラスチックストローの使用停止なども進めてきており、ゴミ処理、食材のロス、放射能対応と合わせ、これからも環境負荷の軽減を目指した環境マネジメントを行っていきたいと思っています。

文:杉原弘恭(環境文化創造センター長)

 

環境文化創造に関わる一貫教育をまとめる
教育に関わる活動としては、幼児生活団から最高学部(大学部)までで行われている環境文化創造に関わる教育実践を推進するため、昨年度からまず学校全体でどのような学習と活動が行われているかを各部の協力のもとに調査しました。現在それらを、図式化し可視化するため一枚の図表(曼荼羅)に表すことに取り組んでいます。
東久留米市の環境基本計画などを参考にしつつ自由学園に合ったまとめ方を考えた結果、全体を、自然領域(河川と水資源、森林と木の利用、生物多様性)、社会領域(気候変動、資源とエネルギー、公害と汚染)、生活領域(農と食、住と暮らし、衣生活)の3領域9分野に分けることにしました。
図表を放射状にたどると、各分野について中心から外に向かって、幼児生活団から最高学部までの縦の繋がり、教科間や活動との横の繋がりを知ることができます。さらに一番外側には各分野の目標と世界が抱える課題を配置しました。
図表の上に書かれた各領域の目標は、「自然=いのちと環境の調和が保たれるために水と緑と生きものを守り育てる(エコロジカル)」、「社会=環境を守り有限な資源が循環し続けるための生産と消費の関係をつくる(サステナブル)」、「生活=生産から廃棄までの過程で環境負荷が少ないものを選んで使って暮らす(エシカル)」というものです。
私達の身の回りで起きている問題は、社会の問題と繋がっており、そのことを考えることは私たちの未来を考えることに繋がります。環境について知ることから私たちの生活、そして社会の新しいあり方を創り出してく学びが更に盛んになるようにと願っています。

  • 環境文化創造に関わる一貫教育のポスター(作成中)

  • ポスターの一部を拡大したもの

文:鈴木康平(環境文化創造センター次長)

『学園新聞』2018年10・11月号

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