全学的な活用を目指して 教職員向け「自由学園名栗植林地見学会」を開催/環境文化創造センター - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

全学的な活用を目指して 教職員向け「自由学園名栗植林地見学会」を開催/環境文化創造センター - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

環境文化創造センター

全学的な活用を目指して 教職員向け「自由学園名栗植林地見学会」を開催

2025年9月16日

自由学園のキャンパス・フィールドの活用を推進する環境文化創造センター(以下、Eセンター)では、夏休み期間中の8月21日(木)と28日(木)に、教職員を対象とした自由学園名栗植林地(埼玉県飯能市)見学会を開催しました。参加者はスタッフを含め、21日は9名(うち1名は関心のある高等部生)、28日は10名の計19名が参加しました。参加者の所属は多岐にわたり、最高学部、高等部、中等部、食糧部、学園長室、キャンパス・マネジメント室でした。

 

8月21日の参加者

 

8月28日の参加者

 

旧男子部が1950年から行ってきた植林・育林活動は、コロナ禍での中断、その後の中高共学化などで一旦終了となりました。今後は全学的に森林の多面的価値に注目した新しいかたちで、名栗植林地や周辺地域での活動を展開することが期待されています。現在は最高学部が年2回、1・2年生を対象に「飯能・名栗フィールド活動」で定期的に利用しています。

Eセンターが、2022年度末に教職員を対象に実施したキャンパス・フィールドに関するアンケートからも、名栗植林地への訪問経験がある教職員は少ない一方、今後実際に足を運んでみたいキャンパス・フィールドとして、名栗植林地は那須農場に次いで第2位となっていました。そこでまずは教職員が実際に現場に足を運ぶことで今後の校外学習や課外活動等での活用につなげてもうら契機になればと考え、見学会の開催を検討して来ました。

他方、最高学部4年の丸原歩さん(フィールドサイエンスゼミ)は、今後の学園の植林地の活用や木材の利用などについて提案を行いたいとの目的で卒業研究を進めており、今後の植林地の活用を検討・促進するために実施した中高の教職員へのインタビューなどを通して、「教職員の方々にぜひ名栗植林地を知っていただきたい」との想いから、見学会を企画したいとの申し出があり、共催という形で今回の実施となりました。
夏休み期間に入り、教職員に見学会開催の通知を行ったところ20名を超える方からのお申し込みをいただき、日程の関係で同内容で二度開催することとしました。

当日は、西武秩父線正丸駅にて集合・解散とし、正丸峠までの往復は学園車を利用しました。正丸峠で事前の説明や林内に入る準備(ヘルメットと熊鈴は全員着用)を整えたのち、林内に敷設された森林作業道を歩きながら丸原さんとEセンターのスタッフから適宜解説を行いました。男子部が利用していた作業小屋に展示した育林・植林活動の道具類や活動の様子の写真などの展示も見てもらいました。その後、正丸峠の奥村茶屋にて昼食をいただき、正丸駅で解散としました。

 

林内での解説

 

気象観測機器の説明

 

参加者からは「名栗がどのような場所か知りたかったので参加できて良かった」、「もっと多くの教職員に参加してほしい、次の機会も楽しみにしています」、「学園の自然に対する考え方や実際に植林を行ってきた実績を知ることのできるとても素晴らしい機会でした」などの感想と共に、実際の利活用についてもいろいろなアイディアをいただくことができました。更に「過去の植林・育林活動について詳しく知りたい」などの声もあがりました。

今回の見学会を企画・実施した丸原さんは「はじめはどのくらいの方が応募してくださるか、少なかったら・・・などと心配もあったが、結果的に20名近くの参加者があって安心した。21日は晴れ、28日は曇と天候にも恵まれて、参加者の方々も満足された見学会になって本当に良かったと思う。このような機会を設けることで学園全体として南沢以外のキャンパス・フィールドの活用を積極的に考えて行ければと強く思った」と語りまた。

 

名栗作業小屋に展示した植林・育林活動関連の道具

 

黒羽植林地で使われた枝打ち作業用の1本梯子の体験

 

名栗植林地は飯能市有林を分収育林契約により借り受ける形で、これまで75年にわたり植林・育林活動を行ってきました。社会的責任から植林地の利用に関しては一定の制約がありますが、Eセンターとしても学園内外の活動の展開を、引き続き検討・展開していきたいと考えています。

 

文・写真:小田 幸子(環境文化創造センター次長・最高学部教員)・吉川 慎平(環境文化創造センター長・最高学部教員)

カテゴリー

月別アーカイブ