デンマークのオレロップ体育アカデミー(以下オレロップ)で、オレロップで学び体操指導者として自由学園に来校した皆さんを囲んでの同窓会が行われました。
オレロップ留学中の学部生、研修旅行中の高等科生、オレロップを訪問中の卒業生と共に交流のひとときを持ちました。
自由学園とオレロップとのつながりは、オレロップ創設者ニルス・ブックが体操チームを率いて自由学園で演技発表を行った1931年にさかのぼります。
翌1932年、自由学園創立者羽仁もと子がオレロップを訪問。さらにその翌年、オレロップから体操指導者が自由学園に送られます。そして1934年、体操指導者としての研修のため、自由学園からの最初の留学生がオレロップで学びます。以後、自由学園から60名ほどがオレロップで学んできました。
2015年、私がオレロップを訪問しデンマークに滞在していたたちょうどそのとき、自由学園からの最初のオレロップ留学生のことが写真と共にデンマークのテレビで報道されるということがあり、偶然とは思えないその出来事にとても驚きました。また80年前のこの交流を今も大切にしている方の想いに触れ、温かい気持ちに満たされました。(白黒写真は2人の留学生。テレビ映像を撮ったものです。)
オレロップは デンマークの哲学者であり、牧師、教育者だったグルントゥビが創設した「人生のための学校」といわれるフォルケ・フォイスコーレの一つです。
よき人生を作るための学びというコンセプトは自由学園の教育理念に深く通じるものであり、両校の深い交流は90年続いてきました。今後もこの交流が豊かに続いていくことを願っています。
https://www.jiyu.ac.jp/blog/intl/85660
2023年8月29日 高橋和也(自由学園学園長)