オリオン座流星群の観測を試み4時半に起き、ベランダから空を見上げました。雲はなく、オリオン座のペテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプリキオンからなる冬の大三角形がよく見えました。またその東には金星、西には木星が強い光を放っており、素晴らしい星空でした。
しかし残念ながらこの街中の明るさで、数十分では流れ星は確認出来ませんでした。もしやと思い国際宇宙ステーションISSの飛行時間と予想経路を確認。なんとまさに数分後に目の前を通過する絶好のタイミングでした。
ISSはアメリカ、ロシア、日本、カナダ、欧州各国の15ヶ国の科学技術を結集した共同宇宙事業。現在、アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、日本から7人の飛行士が搭乗しています。日本のモジュールは「きぼう」と名付けられています。高度400Kmを秒速7.7kmで飛行し、地球を約90分で1周、1日に約16周します。
米ロの対立から、ロシアがこの事業からの撤退を表明し問題にもなっていますが、国を超え協働を実現しているISSは、平和と国際協力のシンボルとして、今、ますます重要な意味を持った存在と言えるのではないかと思います。
4時53分、西北西289度の空を見上げていると、ゆっくりと動く光が目に入りました。多国籍クルーを乗せたISSは静かに西に向かって移動、最大仰角28度、北斗七星の下を通過し、弧を描いて北北東の地平線に近づき、まもなく肉眼では見えなくなりました。その間4分ほどでした。東の空は赤く明け始めていました。
高橋和也Facebook 2023年10月22日