「苫野一徳さんをお迎えして」/前学園長ブログ - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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前学園長ブログ

「苫野一徳さんをお迎えして」

2023年10月25日

「議論・対話を通じたよい社会の作り方」について、苫野一徳さんに中高生を対象にお話いただき、ミニワークショップを行いました。数人ひと組の自由席。私は最後列の空いていた席にちょこんと入れてもらいました。そこでの生徒の言葉から。

苫野さんの最初の質問
「対話と議論、どう違う?近くの人と話してみよう。」
隣に座るA君、ちょっと考えて、
「議論は勝ち負けがあり、考えをぶつけ合う。対話は思いを受け止め合うことが大切で相手の考えの尊重がある。対話はキャッチボール、議論はドッジボール。」
いつも考えていなければ出てこないだろうと思われる言葉に感心しました。

続いていくつかの質問。
「そもそも自由学園は何のためにある?」
「そもそも真の自由人とは?」
「その大きな問いの前にまず今自由を感じているか?」
高等科から入って2年目のB君、
「ここには自分でやりたいことが見つけられる自由がある。中学の時はしてはいけないことの制限が多すぎて、自由に考えることすら出来なかった。」

100年前、自由学園創立時に掲げられ、今も私たちが大切にしている目標の1つは、自分の頭で考え行動出来る人になること。B君がこれを実感したことはうれしいことです。

しかし制限が多く考えられないというこの言葉が、100年前のものではなく、2、3年前のものであることに、あらためて教育の現状について考えさせられました。

苫野さんには多様性について、個人的自由と社会的自由についてなど、生徒たちのさまざまな質問にも丁寧に答えていただきました。

つねに「そもそも」を問うことというメッセージから、生徒たちはあらためて本質を問うことの大切さを学んだことと思います。苫野さん、ありがとうございました!

高橋和也Facebook 2023年10月22日

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