八戸ブックセンターで行われている羽仁もと子生誕150年記念ギャラリー展「羽仁もと子と『我らの研究室』」に伺い、千葉学園校長岡本潤子さんとギャラリー展示・ポスターを担当した地元八戸のデザイナー佐々木遊さんのトークイベントに参加しました。
千葉学園は羽仁(松岡)もと子の妹千葉(松岡)くらが1910年に創設した裁縫学校八戸女塾をルーツとし、現在は高校と幼稚園に発展。
岡本さんはくらのひ孫に当たる方で、トークイベントでは羽仁もと子の思想と生涯について熱心に語られました。
佐々木さんからは展示やポスターに込めたデザインのコンセプトが解説され、デザイン思考のすごさを感じました。
私も自由学園のこと、ギャラリー展示の感想などを述べさせていただきました。
ギャラリー展示は羽仁もと子の思想と生涯がコンパクトな会場にスッキリ厳選された内容でまとめられていました。
ブックセンターのガラスの縦枠を活かして明日館のガラス窓が再現されていることも驚きでした。
このブックセンターは八戸市が設立•運営する公営の書店。今ネットでの本の購入が広がり、書店経営は厳しい状況です。その結果、売れない本はあっという間に店頭から姿を消してしまいます。
これに対しこのブックセンターでは書店を文化の発信基地とすべく、読まれるべきさまざまな分野の本が主張を持って選ばれ、興味深い本が図書館のようにずらりと並んでいました。丸山真男、フランクル、見田宗介など、生徒たちと一緒にじっくり読んだものも目に入りました。子どもコーナーも名作揃いでした。
この公設書店を設置した前市長さんのお話も伺いましたが、議会でも「なぜ本屋?」と非難が上がった企画だったとのこと。間違いなく行政としての先進的で画期的な取り組みです。
神谷美恵子の随想『島の診療記録から』を購入しました。次回はもっと時間をかけて書棚の一冊一冊を見たいと思いました。
高橋和也Facebook 2024年2月25日