自由学園男子部7回生の羽仁進さんが監督した映画の特集「羽仁進レトロスペクティブ 映画を越境する」が、東京渋谷の「シネマヴェーラ渋谷」で7月8日(土)~21日(金)に上映されます。
詳しくはシネマヴェーラ渋谷のWEBサイトをご覧ください。
羽仁進さんは、自由学園創立者羽仁吉一・もと子の長女羽仁説子さんの長男です。 2015年3月には、自由学園の卒業式で、ご自身が自由学園に入学されて学んだことを中心にお話をしてくださいました。
以下は「学園新聞」に掲載されたお話からの抜粋です。
「生活というのは、私たちが毎日していることですが、実はそこに広い世界があります。学問はその広い世界を探ることの一部にすぎないのです。(中略)
世界は大変広く、生活の深さというのは実際に自分で体験してみなければ分かりません。ありのままの世界を見なければならないのです、
卒業後は記者を経て、それから映画監督になり、初めて作った劇映画では一番大きな賞をもらいました。
その受賞のためのパーティで大先輩の映画監督、小津安二郎さんから「あなたの映画は全然違うものに見える。しかし、望んでいる最高の場所は同じなんじゃないか」と言われました、
私の映画は、いろいろな人を入れて映画をつくります。考えてみれば、生活そのものをつっこんで映し出すのです。自由学園で習った生活は面白いです。生活を見つめれば見つめるほど面白いのです。」
なお、1955年公開の羽仁進さん監督の映画作品『教室の子供たち』(岩波映画製作所)では、自由学園女子部23回生の羽田澄子さん(ドキュメンタリー映画監督)が、助監督をなさっています。