モダン・ムーブメントにかかわる建物と環境形成の記録調査および保存のための国際組織ドコモモ（DOCOMOMO=Documentation and Conservation of buildings, sites and neighborhoods of the Modern Movement）の日本支部DOCOMOMO Japanでは、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」の選定を進めています。
2019年度の12件の選定建築物の一つとして、自由学園南沢キャンパスの遠藤新による一連の建築物が選定されたことが、2020年7月7日に発表されました。
■DOCOMOMO JapanのWEBサイトでの発表
2019年度DOCOMOMO Japan選定作品
■選定された自由学園南沢キャンパスの建築物は以下の通りです。
遠藤新設計
門、初等部／食堂・教室、
女子部／食堂・教室・回廊・体操館・講堂、
男子部／教室・体育館
選定作品紹介ページ「227 自由学園南沢キャンパス」
自由学園女子部の校舎 手前が体操館、奥が食堂と教室棟、左端が講堂
男子部体育館
初等部食堂
女子部食堂周辺
■自由学園明日館は、2003年に22番目の選定建築として登録されています。
選定作品紹介ページ「022 自由学園明日館」
■建築家 遠藤新
遠藤新は、米国の高名な建築家フランク・ロイド・ライトの弟子です。学園創立者羽仁もと子・吉一夫妻が遠藤新と同じ教会に通っていたご縁から、自由学園の創立当時の校舎「現・自由学園明日館（豊島区西池袋）」は、創立者の教育理念に共感したフランク・ロイド・ライトと遠藤新により設計・建築されました。
現在の南沢キャンパス（東久留米市）に移転する時には、ライトは帰国後であったことから、各部校舎は弟子の遠藤新がすべて設計しました。
耐震工事を経ていますが、設計当初の遠藤新のデザインを大事にしています。
■自由学園の教育との関わり
南沢キャンパスの木造校舎は、建築後90年ほど経ったものもありますが、代々の生徒たちが自分たちの生活の場として、毎日掃除をしながら大事に使用してきました。
美しい建築デザインとキャンパスの自然との調和は、児童・生徒の感性を育む上で大事な要素となっています。
来年2021年に創立100周年を迎える自由学園では、環境も含めよいものを変わらず大事にすると共に、現代ならではの新しい視点、学びも大事にした教育を推進しています。
自由学園南沢キャンパスの建物や自然などは、自由学園公式インスタグラムでもご紹介しています。
@jiyu_gakuen
https://www.instagram.com/jiyu_gakuen/
#自由学園建物図鑑
■東京都選定歴史的建造物
このたびDOCOMOMO Japanに選定された建築物の中で、下記5棟の建物は東京都選定歴史的建造物にも指定されています。
本サイト内「キャンパス紹介」
自由学園初等部食堂
自由学園女子部食堂・体操館・講堂
自由学園男子部体育館