『東京新聞』に記事掲載 「平和な社会」考える 自由学園でオンライン特別授業 ~戦争体験者、バリアフリー研究者が講演~/メディア:新聞 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

『東京新聞』に記事掲載 「平和な社会」考える 自由学園でオンライン特別授業 ~戦争体験者、バリアフリー研究者が講演~/メディア:新聞 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

メディア:新聞

『東京新聞』に記事掲載 「平和な社会」考える 自由学園でオンライン特別授業 ~戦争体験者、バリアフリー研究者が講演~

2021年9月24日

自由学園では9月21日の「国際平和デー」にちなみ、2016年から「平和週間」と銘打って、毎年9月にさまざまな分野から講師をお招きしてお話を伺い、「平和」な社会を創るために大切なことは何かを考える機会を設けてきました。
企画から生徒が関わっており、どの様な問題について伺いたいか係の生徒が案を出し、教師のアドバイスを受けて講師の方に講演をお願いするところから始めています。
係の生徒から全校生徒へ伝えた 今年の「平和週間」のお知らせ

コロナ禍のため、男子部・女子部(中等科・高等科)生徒全員が自宅からZOOMで講演を伺い、質問や感想もオンラインで集めました。

『東京新聞』に取材記事が掲載されましたのでご覧ください。

■『東京新聞』多摩武蔵野版 2021年9月23日(木)朝刊17面
記事タイトル:「平和な社会」考える 自由学園でオンライン特別授業
~戦争体験者、バリアフリー研究者が講演~

■紙面記事
記事画像(jpg)をクリックすると拡大してご覧いただけます。
記事のpdf画像 → こちら



■デジタル版記事
『東京新聞』デジタル版『TOKYO Web』下記URLでも同記事をご覧いただけます。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/132549


  • 「平和週間」について全校生徒に伝える係の生徒たち

  • 坂上多計二氏と司会をした生徒

■自由学園の「平和週間」とは
「平和週間」では、世界や日本の社会で起こっている様々な争いや暴力、差別、ヘイトスピーチ等、「平和」を妨げている事実や問題について、その当事者や深く関わっている方々のお話を伺って学ぶことからしています。その上で、どうすれば多様性を重んじ、誰もが安心して過ごせる「平和」な社会になれるのかを考える機会とし、学んだことを、日々の生活や学校や寮の生活で活かしていきたいと考えています。

2016年に初めて「平和週間」を始めた時には、男子部の生徒を対象としていましたが、その後女子部の生徒も参加するようになりました。昨年から男子部女子部全員が参加するようになり、今年は男女合同で10名の係が発足して準備を進めてきました。
特別授業の当日は、最後は質疑応答の時間が足りなくなるほどでした。両氏のお話を伺ったことで、生徒たちが様々な課題を身近なこととして捉えられるようになれたらと期待されます。

■生徒の感想全文
記事内では文字数の都合から一部が掲載されましたので、全文をご紹介します。

男子部高等科3年 中村侑人

「僕自身、戦争は悪いと思ってはいます。けれどもアフガニスタンやミャンマーなどを見ているとやはり争いをしないと、物事が解決されないのではないか、武力を最終的に出さないとダメなのではないか、と思う瞬間があるのも現実です。このうやむやを坂上さんに質問でぶつけてみました。帰ってきた答えは、教育を変えることでそれは解決できると思うという答えでした。他人を思いやるということ、すごくシンプルな事だけど、実践するのは難しい、でもそれを教育は変える力があると思うと。

聖書にも右の頬を叩かれたら左の頬も差し出しなさい、という言葉があります。叩かれたら、同じかそれ以上の力で叩き返すのではなく、受け止めるだけの心があれば争いにはきっとならないと、単純なことに気付かされました。ただ、僕はそれだけではいけないと感じてます。全ての問題は繋がっているのでは無いか、と最近は感じていて、いくら教育を頑張ったからと言って、じゃあ全員が思いやりの心を持てて、右の方を叩かれたら左の頬を出せるようになるか?というと、そうでは無いと思います。

次に考えなくてはいけないのは、その人の家庭環境だと思います。多様化する社会の中で、これまではどの家族もおじいちゃん、おばあちゃんがいて、お父さんは働いていて、お母さんは主婦、そして子供が1〜3人くらいと言った家族の在り方は変わっていて、シングルマザーの家庭もあればシングルファーザーも、経済力も様々で習い事をいくつもやれる家庭も、一つもやらせられないという家庭も。なんでそんなにまで経済格差が生まれてしまったのか、って考えると次は、雇用の問題とかが出てくる。
マイノリティーとか、社会的弱者と呼ばれる人たちが生きやすい社会、こぼれ落ちてしまう人が出ない、そして出たとしてもそれを掬ってくれる、そんな社会を目指す必要があると思います。

今はまだその歯車がうまく噛み合っていないだけで、徐々になのか、ある時すっと、ハマるようになるのかはわからないけど、今回の講演で少なくとも自由学園の生徒たちおよそ430人は、いまの社会じゃいけないんだなっていう漠然とした思いを抱いたんじゃないかなと思います。こういう小さな一歩一歩が最近は目立ってきている様に感じて、きっと変わっていくんだろうな、ということを感じました。」

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