「ウクライナへ想いを寄せるトークイベント」ウクライナ人のご家族をお招きしてお話を伺う(自由学園男子部・女子部全生徒対象)/お知らせ - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

「ウクライナへ想いを寄せるトークイベント」ウクライナ人のご家族をお招きしてお話を伺う(自由学園男子部・女子部全生徒対象)/お知らせ - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

お知らせ

「ウクライナへ想いを寄せるトークイベント」ウクライナ人のご家族をお招きしてお話を伺う(自由学園男子部・女子部全生徒対象)

2022年6月14日

2022年6月11日(土)の午前中、男子部・女子部(中等科・高等科)の全生徒を対象とした「ウクライナへ想いを寄せるトークイベント」が記念講堂で開催され、テチャーナ・ソロツカさんとご家族の皆さまをお招きして、ウクライナについてお話をしていただきました。
テチャーナさんはキーウ出身のウクライナの伝統工芸作家で、夫の仕事の関係で2000年に来日されました。テチャーナさんのお母様は今もキーウにいらっしゃいます。
イベントは生徒の司会で行われ、日本語が堪能な二人の娘さんイリーナさん、バレリアさんが、用意してくださった画像を見せながら、生徒たちにウクライナの歴史と文化、ウクライナの現状とウクライナへの想いなどを、生徒たちに話してくださいました。その後ご一家で質疑応答を受けて下さり、最後に更科幸一副学園長・女子部校長によるお祈りを皆で共にして終わりました。


  • 中等科・高等科生全員でお話を伺う

  • 右が姉のイリーナさん、左が妹のバレリアさん

  • 募金活動の報告をする女子部中等科2年生

  • 質疑応答 質問したい人が多く、時間が足りず数名のみとなった

  • 生徒たちに話すテチャーナ・ソロツカさん

  • 会の最後に話をする更科幸一女子部校長

■トークイベントのきっかけ
生徒たちは2月のロシアによる侵攻開始以来、毎日届いてくるウクライナの様子に驚き、さまざまな疑問を持ちつつ、大変な状況に置かれているウクライナの子どもたちのために支援をしたいと、自主的に募金活動を始めてこれまでに2回実施してきました。3月には当時の高等科3年生が発起してひばりヶ丘駅前で実施。そして今年度になってから、この活動を継いでいこうと中等科2年生の生徒が女子部の皆に呼び掛けて5月23日~28日に実施。毎日解散後に有志の生徒がひばりヶ丘駅構内に立って寄付を呼びかけました。多くの方々が生徒の呼びかけに答えて募金にご協力くださり、3月は602,334円、5月は591,378円、合計1,193,712円全額を日本ユニセフ協会のウクライナ緊急募金に寄付することができました。募金にご協力くださった皆様に御礼申し上げます。

そのような生徒たちの活動が進む中で、更科幸一女子部校長は、生徒皆がウクライナのことをさらに「自分事」として考えられるようになってほしいと願い、ウクライナにルーツを持つ方を学園にお招きして話をしていただきたいと奔走。やっと巡り合ったテチャーナ・ソロツカさんにお願いしたところ快諾して下さり、このトークイベントが実現しました。トークイベントでは、5月の募金活動を推進した女子部中等科2年生の生徒もステージに立って結果を報告し、また募金活動をして、今度はお話の中で伺った日本ウクライナ友好協会KRAIANYに寄付をしたいと話しています。


  • 5月に行った最寄り駅での募金活動

  • テチャーナ・ソロツカさんが駆けつけて下さった

■ウクライナに想いを寄せて
イリーナさん、バレリアさんのお話は、ウクライナの歴史・文化などのお話から始まり、ウクライナで今起こっていることをさらに現実的にとらえることのできる内容でした。ウクライナから脱出した人は約700万人に達しているとのこと。国の人口全体がそれ以下の国は多数ある。たとえばシンガポール、デンマーク、フィンランド等もそう。一国の人口に相当する人々が身を守るために国を脱出しているのです。戦争が終わっても家や街を破壊されて帰る場所がなくなってしまった状況です。と話されました。
また、学校や住宅、病院、教会などが爆撃されたマウリポリについて話される中で、重要なのはこれらの建物がからっぽではなかったことで、そこで暮らしていた人や避難できなかった人が大勢犠牲になったと話されたことや、ロシアが侵攻をやめれば戦争は終わるが、ウクライナの人たちがやめたらウクライナの国がなくなってしまうとの話は、これらの事態の重さを伝えていました。
ウクライナのためにできることについては、何よりもウクライナのことを伝えあうなど、世界中の人に忘れずにいてほしいことと話されました。また、募金は最もありがたいとおっしゃり、生徒たちの募金活動に対する感謝の言葉もいただきました。でも支援は募金に限らず、ウクライナの産物や製品を購入することや、ウクライナの音楽をYouTubeで多くの人が聴いたり、アート作品を鑑賞したり購入したりすることもウクライナに資金が届き支援につながるとのお話もありました。
講演後、テチャーナさんは、文化面で日本とウクライナは共通することが多いと感じる。例えば七夕のようなお祭りはウクライナにもある。ぜひ身近なところからウクライナのことを知っていただけたらと話されていました。

生徒たちがソロツカさんご家族のお話を通して、ウクライナで起こっている出来事を、同じ世界・社会に住む人同士として、「自分事」としてとらえて今できることを考え、またこれからどのような社会を創りたいのかを考えることができたらと願っています。


女子部中等科3年生が育てたビーツを差し上げる。
お話にウクライナ料理でビーツを使うことを聞いた生徒が、
畑に行って収穫しお持ちしたところ、とても喜んで下さった。


収穫の時期を迎えている学内の畑のビーツ

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