11月26日(土)公開シンポジウム『「学校をつくる」ってなんだろう』を開催しました(録画を1月10日まで配信中)/創立100周年 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

11月26日(土)公開シンポジウム『「学校をつくる」ってなんだろう』を開催しました(録画を1月10日まで配信中)/創立100周年 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

創立100周年

11月26日(土)公開シンポジウム『「学校をつくる」ってなんだろう』を開催しました(録画を1月10日まで配信中)

2022年11月28日

■本シンポジウムのアーカイブ動画配信を、2023年1月10日(火)まで期間限定で公開しています。どうぞご覧ください。
URL:https://youtu.be/EJg512t4sOQ

■本シンポジウムについてのご意見ご感想等、アンケートにご協力いただければ幸いです。
アンケートフォーム https://forms.gle/KjcsZ5Qs4aoqDzP39

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2022年11月26日(土)、自由学園記念講堂にて公開シンポジウム『「学校をつくる」ってなんだろう』を開催し、100名を超えるお客様をお迎えしました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。


パネルディスカッションの様子

本シンポジウムは、今年の9月からスタートした自由学園明日館公開講座「『自由学園一〇〇年史』を読む」全4回の最終回にあたります。第1~3回は目白の明日館で、同書籍第Ⅰ部「総論」の内容を中心に講座を開き、第4回は南沢の自由学園へ会場を移し、一般公開のシンポジウムとして3回目までの歴史的な内容を土台に、現在、そして未来の学校や教育の可能性について話し合いを行いました。
当日のプログラムは以下の通りです。

■シンポジウム:「学校をつくる」ってなんだろう ーつくる・続ける・活かすー

◇第一部 基調講演
① Committed to building the schools that learn〜学び続ける学校の創設を目指して 〜
草本朋子氏(一般財団法人白馬インターナショナルスクール代表理事)

② 2050 年の自由学園を共に再想像する〜未来から歓迎される学校とは? 〜
永田佳之氏(聖心女子大学現代教養学部教育学科教授)


  • 基調講演:草本朋子氏

  • 基調講演:永田佳之氏

◇第二部 パネルディスカッション 「学校をつくる」ってなんだろう
パネラー 草本朋子氏・永田佳之氏・髙橋和也(自由学園学園長)
コーディネーター 坂本建一郎氏(時事通信出版局出版事業部長)


登壇者の皆様 右から永田佳之氏、学園長 高橋和也、草本朋子氏、坂本建一郎氏

第一部で草本氏からは、なぜ白馬で学校をつくろうと思ったのか、そしてどのようにそれを実現したのかをお話しいただきました。
今年の9月に開校したばかりの白馬インターナショナルスクールの教育の軸は「Let curiosity be your guide」、それぞれの好奇心を導き手とすること、です。プロジェクト型の学習では、学校用地に購入した森に生徒が入り、三角関数の知識を使って計測を行い、どのような校舎がよいのかを生徒自身が考えたり、白馬の自然を肌で感じるアクティビティを取り入れたりと、体験を通して学びを深める内容が紹介されました。学校のルールづくりも生徒自身が行うことから、ハードとソフト両面において学校づくりを生徒と教師が一緒にしている様子がわかりました。

永田氏は、ユネスコが25年に1回発信する報告書の最新版(2021年11月)から、変革期にあるこの世界で、教育が「何をやめるべきか? 何を残すべきか? 新たに創るべきものは何か?」をあらゆる場で考えることが提言されたことを中心に、では未来から歓迎される学校とはどのようなものなのか、について話されました。
関係性の再構築として、人間と自然、人間同士、人間とテクノロジーの中でも特に、人間と自然の関係性についてその変化を例示くださいました。30年来研究を蓄積されてきた各国のオルタナティブスクールでの実践紹介も含みながらのお話は、教育に対する視野を広げさせてくださる内容でした。

第二部は草本氏、永田氏に高橋学園長が加わり、本シンポジウムのテーマ『「学校をつくる」ってなんだろう』を軸にディスカッションを行いました。
コーディネーターの坂本氏が休憩時間にフロアから提出されたたくさんの質問を再構成し、パネラーへ投げ掛け、それに答えていただくところからスタートしました。
「白馬の地域性、また地域と学校との関係は?」「私学と公教育について、その役割とは?」「“見えざるもの”と人間との関係について、“宗教”はどのように捉えられるか」など、フロアからパネラーへ、またパネラー同士での質問も飛び出し、活発な意見交換が行われました。
永田氏からは日本の学校現場で必要なこととして、生徒に対し指摘・指導することに偏らず「称賛する」ことが挙げられ、第一部で草本氏が提示された子どもたちの自己肯定感に関する調査データと相まって、とても考えさせられました。また、まさに今年、1年目の学校をスタートさせた草本氏から100年目を迎えた自由学園の学園長に対し、「継承してきた理念は何か」との質問があり、高橋学園長は、それは「生徒が学校をつくること」であると答えました。

本シンポジウムが、これからの教育はどうあったらよいのか、また、この日のテーマである「学校をつくる」ことの意味について、皆様により深く考えていただける機会となれば幸いです。
(自由学園資料室 菅原然子)

■アーカイブ配信のご案内
本シンポジウムの録画を、12月上旬にアーカイブ配信する予定です。
配信に関する情報は本ページをはじめ、自由学園HPに掲載いたします。

■会場内に展示
自由学園明日館公開講座ー『自由学園一〇〇年史』を読むー の各回で披露した、年史編纂の一次資料を展示してご覧いただきました。最近の生徒・学生の活動についても一部展示しました。

 

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