2021すいせん図書 第3回 /図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

2021すいせん図書 第3回 /図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

2021すいせん図書 第3回 

2021年8月2日

平凡社 世界大百科事典

第3回すいせん図書をお届けします。8月に入りました。オリンピックの熱戦が続き、テレビ応援の時間も増えますね。時には外の景色を眺めて目を休めたり、静かに本を見る時間もどうぞ。今回、美術の先生から画集の推薦もいただいています。また、レファレンスブック紹介は「地理」。今年も旅行が難しい夏休みですが、レファレンスブックで世界を覗いてみましょう。
2021すいせん図書 第2回 はこちらから

【すいせん図書 2021-3】
社会科 N先生から
『冒険考古学 失われた世界への時間旅行』 堤 隆著  新泉社
13歳の少年が、スマホのアプリで時間旅行をして、日本の旧石器時代や縄文時代の生活を経験します。現代と過去の物語が並行して進んでいきますが、最後には少年が考古学者へ進むきっかけとなるできごとが起こります。ラストにはちょっと感動。単なるファンタジーではなく、考古学のことや旧石器時代・縄文時代のことを勉強する入門としても面白いです。こんな経験があったらよかったのになぁ…(でもスマホで知らないアプリに個人情報を入力するのはやめよう)

『東京で見つける江戸』 香原斗志 著  平凡社新書
江戸が東京と名前を変えて150年以上。変貌を続ける東京の街並みにも「江戸」の名残がまだまだ残っています。江戸城や寺社の建物だけでなく、道ばたのちょっとした石垣も江戸時代に造られたものだったり、公園も大名屋敷の庭園がもとになっていたり…。コロナで気軽に出歩けないし、スマホで街並みの写真はいくらでも見られるけれど、ぜひ本書を片手に出かけていって実物を見て触って来てほしい。昔の人の息吹を感じよう

図書館 T先生から
『翔ぶ少女』   原田マハ著  ポプラ文庫
震災をテーマにしたり話の中に織り込んだ物語は、どのくらい出版されているのだろうか。この本は26年前の阪神淡路大震災をテーマとし、かなり当時の状況を鮮明に伝えつつ、そこにファンタジーの要素も込められている。両親を震災で失い、子ども3人が生き残ってそこに差し出された手を頼りに震災の大変な中を生きていく話。主人公は3人の真ん中の丹華(ニケ)という少女。この名前のヒントは、本の表紙に有り!絶望の先に希望の光があること、人と人の絆によって人は生きていられることを感じた一冊。


美術科 S先生から
全て洋書ですが割と手ごろで入手できるものを推薦させていただきました。
『Andreas Eriksson – Cutouts』 Andreas Eriksson 著Hatje Cantz Verlag Gmbh & Co Kg
アンドレアス・エリクソン。スウェーデン出身の男性アーティスト。ルーツはテキスタイルだが、近年はペインティングも大きく評価される。彼の創作の根源となるカットアウトが紹介される一冊。

 

 

Jenny Saville』 Gagosian Gallery 著  Rizzoli
ジェニー・サヴィル。イギリス出身の女性画家。肉々しい量塊感と走る筆致、鋭い色彩感覚で人間の存在を描く。人類史を背負う世界観と近年のLGBTにも繋がるテーマ性は注目の一冊。
※この本は地域の図書館などで見てください。

 

『Strange Meetings』 Clare Woods 著 Art Books
クレア・ウッド。イギリス出身の女性画家。身近なモチーフを色彩豊かに独自の表現を展開。コントラストの利いた瑞々しい色と踊るような筆致が魅力の一冊。

 


学部生から
『故郷/阿Q正伝』  魯迅 著 光文社
言わずと知れた中国近代文学の祖、魯迅の「故郷」「阿Q正伝」「狂人日記」などを含む代表作16篇を収録した作品集。その独特な世界観や虚しさから得られる教訓は数知れず、学生時代に読んでおいて損はないだろう。

 


『SDGs(持続可能な開発目標)』 蟹江憲史著 中央公論新社
SDGs関連の政府委員を務める著者がSDGsを一から説明した、SDGs教科書の完全版です。17の目標は169のターゲットはご存じの方も多いかもしれませんが、SDGs?自体”の特徴やこれからのポスト・コロナ時代にSDGsがどう働きかけるのか、といった部分はどうでしょう。ここ数年大きな波を作っているSDGsについて、この一冊で網羅的に学びましょう。

『かわいい鉄道の旅 ローカル線でグルメ&おみやげさんぽ』 伊藤美樹著 メディアファクトリー
ほのぼのとしたイラストとともに、全国のローカル線女子旅に出かけることができます。細かい描写のおかげで、嫌でもウキウキした気分になるでしょう。寝る前に読むのがおすすめです。

 

【レファレンスブック紹介】
レファレンスブックとは、参考図書=調べ物をするための本です。参考図書棚には百科事典や国語の辞書のほかに、さまざまな分野の調べ物に役立つ本があります。その中でちょっとおもしろい事典・図鑑を紹介していきます。今回は地理です。世界を本で旅行してみよう!
オリンピックの開会式や各競技を見ていて、世界の国ぐにを旅したくなった人も多いのではないでしょうか。レファレンスブックは世界の様々な国についての多岐にわたる情報を得ることができます。日々変化する国際事情に対応して、様々な年鑑が出版されています。年鑑は、ある特定の地域や分野について、最新のできごと、動向や統計などをまとめて、毎年あるいは1、2年おきに刊行される出版物です。
『2021朝日ジュニア学習年鑑』 朝日新聞出版 には2020年の主な出来事(なんと!鬼滅の刃ブームという項目もあります。)から、世界の首相、国連加盟国193カ国の情報・・・と様々な情報が載っています。『データブック オブザワールド2021』 二宮書店 では、世界のありとあらゆるデータが分かります。統計データを眺めていると、その背後にある「物語」がきっと見えてくるはずです。もっと詳しく知りたい人には『世界年鑑2021』 共同通信社 もお勧めです。
地図から世界を旅したい人には
『今がわかる時代がわかる世界地図2021年版』 が総カラーでお勧めです。その他『地球MAPS』 日経ナショナル・ジオグラフィック社、 『ビジュアル世界大百科』 日東書院、『世界の今がひとめでわかる図鑑』 X-Knowledge は、様々な角度から世界をとらえられていて、ページをめくるたびに新たな世界の実相が目に飛び込んできます。
最後に
『世界の国境を歩いてみたら』 河出書房新社!日本人が経験できない陸続きの国境。アメリカとメキシコの国境で繰り広げられるバレーボール大会!等、陸地に国境のない国の住人としては、境界線がどうなっているかが、ワクワクしながら楽しめます。(BS11の人気番組の書籍化)世界の国ぐにへ、旅に出たくてもままならない今…。そんな時だからこそ、旅の予習をしませんか。
(図書館 A先生)

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