今週の1冊『そんなときは書店にどうぞ』/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】
図書館 お知らせ・近況
2025年1月20日
2025年1月20日『そんなときは書店にどうぞ』 瀬尾まいこ 水鈴社小説家である著者のエッセイ集です。瀬尾さんは元中学校教師で、中学生が登場する小説もたくさん書かれています(イチオシは『あと少し、もう少し』です)。そんな瀬尾さんは、パニック障害という持病と付き合いながら、小学生の娘さんを育てつつ、奈良県で小説を書かれています。本にかかわる仕事をしているからこそ、昨今の相次ぐ書店の閉店に心を痛め、自分にも何かできないか、と考えて始めたのが、いろいろな書店を訪ねつつ、その模様を「note」というサイトに書いていくことでした。この本はそれらの原稿をまとめたもので、最後に書き下ろし小説も収録されているという豪華本です。書店はいろいろなジャンルの本が扱われ、棚づくりは書店員のセンスが試される。一方出版社は、自社でつくった本をできるだけ多くの方に読んでもらいたいと、一生懸命書店に営業をします。瀬尾さんはその営業マン(通称「カルカン先輩」)にくっついて書店を周り、サイン本を作り、握手会をして・・・。また、この本を出版している水鈴者のダジャレ社長ともいろいろなアイデアを出し合いながら書店回りをします。作家の日常が知れる一冊となっています。関西弁でところどころに登場する著者自身へのつっこみが面白く、あっという間に読了してしまいます。そして読み終わると、本屋に行きたくなります。
図書館・資料室のご利用 についてはこちら