2015年6月21日(日)午後2時より、雨に濡れた樹々の緑が美しい自由学園で、4月27日に92歳で天に召された宮嶋眞一郎先生のお別れの会が、自由学園と共働学舎の共催で営まれました。
宮嶋先生は男子部第1回生として本学園卒業後、自由学園男子部(中等科・高等科)の教師となり、生徒の指導を中心に自由学園のために尽力されました。50歳となった1972年に学園を退職され、1974年に、「競争社会ではなく協力社会を」の理念の下、ハンディキャップを持つ人たちがそれぞれの持てる力を出し合い、共に生きる場である「共働学舎」を長野県小谷村で創設され、その生活と共働学舎の発展のために生涯をささげられました。(共働学舎は現在、北海道2箇所、信州2箇所および東京1箇所で活動しています。)
お別れの会には、ご遺族をはじめ、宮嶋先生を慕う共働学舎のお仲間、自由学園で学んだ教え子ら多くのご関係の方々が集まられ、宮嶋先生を偲び、また、その志と願いを受け継いでいく、これからのことに思いをいたす時をご一緒に過ごしました。
お別れの会 次第
礼 拝 福澤和雄 共働学舎理事長(男子部25回生)
お祈り 福澤裕子 共働学舎(女子部53回生)
お別れの言葉は、次の方々が述べられました。
市岡揚一郎 自由学園理事長
阿佐光也 新泉教会牧師
新田目建 元共働学舎理事長・男子部11回生(福澤共働学舎理事長が代読)
金原明彦 自由学園男子部15回生
上原七子 ぶどうの会
坂井明子 信州共働学舎
矢野恭弘 自由学園学園長
ご遺族代表
宮嶋信 共働学舎副理事長(ご次男 男子部31回生)
宮嶋望 共働学舎副理事長(ご長男 男子部30回生)
司会 鈴木康平 自由学園男子部教師(宮嶋信さん同級生)
宮嶋眞一郎先生は、自由学園で羽仁吉一・もと子両先生に学んだことを終生大切にされ、「真理はあなたたちを自由にする。」「互いに愛し合いなさい。」この二つの聖書の言葉を胸に、自由学園での教師として、その後は共働学舎でのお働きの中で様々な開拓をされ、お過ごしになりました。その熱い思いに教えを頂き、生徒や周囲の人たちは励まされ、力を頂いてきました。ご遺族やご関係の代表の皆様のお話を通して、宮嶋先生のお人柄を思い、そのお働きに改めて感謝すると共に、自由学園の教育の原点を思い、自由学園と共働学舎それぞれの発展を願う時ともなりました。