2016年10月14日(金)、一般社団法人エディブル・スクールヤード・ジャパン主催の「テラコヤ・エディブルVol.3 スクールランチ再考、学校給食を授業にしちゃおう」が自由学園を会場に開催され、60名近くの方が来校されました。
エディブル・スクール・ヤードの活動は、アメリカのアリス・ウォータースが働きかけて公立中学校で食育菜園を作り、収穫した作物で子どもたちが料理することを始めたのがきっかけとなり、食に関連して子どもたちが生き生きと学ぶその様子と学びの広がりの深さが共感を呼び、世界中に広がりつつあります。( エディブル・スクールヤード・ジャパンhttp://www.edibleschoolyard-japan.org/)
自由学園では創立以来90年以上、生徒が食事を作り、片付けることなどを続けており、畑で作物を育て堆肥を作るなど、生活の中で自然から学び環境について考えることもしています。そのことに、エディブル・スクールヤード・ジャパンの方々が着目してくださり、このたびの会の開催に到りました。
会の内容には自由学園も協力し、会に先立ち、16時頃からご希望の方々に自由学園のキャンパスをご覧頂き、全校の食と農のとりくみについて、最高学部学生と職員がご案内しました。
初等部食堂を会場に開かれた会の中では、代表の堀口博子さん、共同代表の西村和代さんのお話、また、今年アメリカのアリス・ウォータースの研修を受けられた小野寺愛さん、早川雅貴さんがその様子等についてお話してくださいました。学園教職員も研修として参加させていただきました。
夕食は学園食糧部が献立をたて、調理もして皆様に召し上がっていただきました。
献立 カッコ内は学園で生産された作物など
擬製豆腐(初等部のウコッケイの卵)
みぞれ和え(生活団のナス 男子部のサツマイモ)
おひたし(幼児生活団のツルムラサキ)
ごはん 梅干(女子部・最高学部 学園で収穫した梅の実を使う)
お清汁 (支援活動で芯取りなどを手伝っている宮城県石巻市産のわかめ)
甘味 小豆白玉 蕗のクッキー(最高学部「食グループ」による蕗のアンジェリカ)
おみやげ 食パン・あんパン(自由学園パン工房製)
食事中に、高橋和也学園長から自由学園の食の学びとその願いについて画像をお見せしながらお話し、初等部の淺川曜子教諭、横山草介教諭が、初等部の食の学びが「生活」の中にあり、教科とも一体となって総合的な学びとなるように気を配っていること、稲作りの様子などをお話しました。
会は21時過ぎに終了しました。
食と農は、人間が生きる上ですべての源であり、それをめぐる環境その他総合的な学びにつながる「生活」そのものです。
自由学園でも改善していきたいことはまだまだあります。子どもたちのために、よりよい学びができるようにどうしたらよいのか、学園にとっても刺激をいただくことができました。