12月19日(水) クリスマス礼拝/近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

12月19日(水) クリスマス礼拝/近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

近況

12月19日(水) クリスマス礼拝

2018年12月19日

今日は、男子部・女子部(中等科・高等科)、最高学部(大学部)と教職員が記念講堂に集い、クリスマス礼拝をいたしました。今年も広瀬薫牧師がいらして下さり、聖書に書かれていることばの意味と、クリスマスについてお話をしてくださいました。
広瀬牧師(日本同盟基督教団理事長、東京基督教大学理事長ほか)は、学園創立者の羽仁もと子について、その著作集等を通して長年研究されていて、『よく生きる手がかり』と題したシリーズ本を、すでに7冊上梓されています。

広瀬薫牧師

前奏
招詞 マタイ伝1章 21節~23節
讃美歌 111番(神の御子は今宵しも)
聖書朗読 イザヤ書9章5節
祈祷 高橋和也学園長
お話 広瀬薫牧師「驚くべき指導者」祈祷
讃美歌 121番(馬糟のなかに うぶごえあげ)
祝祷
後奏

イザヤ書の聖句 9章5節
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。
ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。
権威が彼の肩にある。
その名は、「驚くべき指導者、力ある神
永遠の父、平和の君」と唱えられる。

広瀬牧師は、上記の聖句に書かれている一つ一つのことばが生徒たちの心に届くように、その意味をわかりやすくお話ししてくださいました。以下はお話の中の一部です。

「力ある神」について:羽仁もと子先生が「よいことは必ずできる」と話されたのは、すべてを見護る「力ある神」が共にいてくださることが聖書にあるからで、フィリピの使途への手紙4章13節に「わたしを強めてくださる方のお蔭で、わたしにはすべてが可能です。」とある。
「永遠の父」について:神は裁く方ではない。成績表をつけたりするような方でもない。ひたすら愛する、完璧な親のような方である。
「平和の君」について:「平和」と訳されている元のヘブライ語は「シャローム」と言い、今でもヘブライ語ではあいさつの時にシャロームというが、この言葉は、全て人に必要なものが完全に満たされている状態を表しており、人が生きるために必要な最低限のことから、分裂や争いのない状態も含めて、心も満たされ、人が神様の意図に従って本当の姿に生かされている完全な平和を表わす言葉である。
「驚くべき指導者」について:イエス・キリストは十字架にかかることによって世界のリーダーとなった。一般的に言う敵を倒す正義の味方とは全く違う。悪の仕打ちを全て受け止めて十字架にかかったイエスは、真に「驚くべき指導者」である。「サーバント リーダーシップ」、「贖罪的実践」と言われるが、日本でも同様のことを話している人がいる。
羽仁もと子「愛というものはいつでも悪いもののためによいものが犠牲になってやることです。」
内村鑑三「善行はすべて贖罪的特性を具うるものである」
マーティン・ルーサー・キング「自ら招かざる苦難は、贖罪的であると信じて戦い続ける」ほか。
マルコによる福音書10章42節~45節には、「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を捧げるために来たのである。」とある。

上記のようなお話をふまえて、クリスマスは、全ての人のためにすべての悪・罪を受けとめて十字架にかかるために、この世にイエスキリストが降誕された日です。キリストは十字架にかかることを、はじめからわかっていたのです。
一般に、人に迷惑をかけないようにしなさいと言われることがよくあると思いますが、人の迷惑を引き受ける生き方も考えてみてはどうでしょうか。
「靴をそろえて脱ぐ自由」という言葉があります。さらに「人の靴をそろえる自由」もクリスマスに皆さんに考えていただきたい。と生徒たちにお話し下さいました。

加えて、東西教会が分裂するという大シスマが1054年に起こったこと。現在カトリックとプロテスタントは和解しているが、東方教会との関係はまだよくないので、2054年の大シスマから1000年の大きな節目の時を目指して、平和にひとつになるシャロームの世界を迎えられるようにしていきたいと考えていらっしゃることもお話し下さいました。

 


  • クリスマス礼拝に向かう生徒たち

  • 生徒が作ったリース(材料は学園キャンパスで集めたもの)

 

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