トピックス講座は、内外のニュースの流れや背景について専門家のジャーナリストに解説してもらい、質疑応答する講座で、七月七日は第六回目。タイトルは「宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)で読み解く世界の事件」と題し、毎日新聞社元論説副委員長の布施広氏のお話を聞いた。布施氏は、カイロ特派員として湾岸戦争を取材、その後、ワシントン駐在、米州総局長を務めたあと、現在、日本アラブ協会発行の「季刊アラブ」編集長。
当日はあいにくの雨だったが、出席者は約三十人。アメリカとイランとの対立が一触即発の情勢になっていることもあり、タイミングの良い講座となった。
布施氏は、アメリカ国内の宗教右派である「福音派」がイスラエルを支持していること、トランプ大統領が福音派を強力な支持基盤にしていること、そしてそのイスラエルが目下、中東で最も危険な国とみなしているのがイランであること、などを明快に解説してくれた
約一時間の講演のあと、出席者のほぼ全員から質問や意見が寄せられ、熱っぽい二時間が過ぎていった。