2021年10月2日(土)LAみんなの日記録
台風一過の青空の下、長かった緊急事態宣言が明けて久しぶりに会う笑顔のみんなの日でした。この日は年間予定にはない日でしたが、9月にできなかった「みんなの日」の補講として行われました。急な設定・呼びかけにも拘わらず94名もの学生が参加できました。
冒頭、先日亡くなられた市岡揚一郎さんを偲んで全員で黙とう。市岡さんは、私たちがここで出会うきっかけとなるリビングアカデミー立ち上げに尽力された方で、前自由学園理事長、今年は5期生としてLAに参加されていました。
「忘れられない人々」は1期生の島崎瑞枝さん。102歳とご長寿だったお父様への気持ちを話された。自分の人生は、父の存在が大きい、昔の人は素晴らしい、父が一人でやってきたことを今は三人でやっても追いつかないと話され、終わりに好きな詩「アメニモマケズ」を朗読され、身の丈に合った生活をしていきたいと話された。
教養講座は「日本の住まい」と題し浅野平八氏(工学博士:「大工志塾」塾長)の講議でした。
日本の住まいは、照葉樹文化圏、漢字識字圏、箸を使うという木の文化の中で出来てきた。築くという漢字は竹・土・瓦・木でできているが、建築関係の術語の中には木造、大工用語が、豊かに多様にある。
昔は近くの山の恵みを生かして住まいを建てたが、現代では、住宅は建てるのではなく買うものになってきている。
風土の伝承体として、1990年代の日本列島の住宅のスライド(ほとんど浅野先生が訪ねられて撮影)を気象、産業、生活、構法など由来するものに分けて解説いただいた。
住まいの歴史から、日本在来・固有の住まいについてどんな風に伝承・伝播してきたかそれを継承するには何が大切かを考えさせられる広範囲にわたる講義でした。
LA賛歌(この歌詞も市岡さん…ペンネーム水木楊…作)
連絡事項 10/23(土)みんなの日
12/25(土)みんなの日(5/15の補講)
選択クラスは予定通りの日程で実施
LA祭のこと、体操会の日程変更のことなど
渡邉先生(選択クラス体操講師)のご指導で、その場で出来る生活体操で体をほぐした後、講堂で昼食(LAの畑でとれたツルナのソテーが添えられた)
午後の集い「みんなで成長してきたリビングアカデミーの6年」
LA前リーダー中村さんによる映像とお話
ここでも市岡さん抜きでは語れないLAの成り立ち、2015年10月のプレアカデミーから、2016年4月に76名で開講してから現在に至るまでの様子が、グラフも交えて映像で紹介された。この2年コロナ禍により思うに任せなかった本来の姿のLAを取り戻そう、そして新しいLAも是非と話された。
その後、協力委員会の元委員長小林さんと千葉さんがそれぞれLAの初期の様子を語られた。
初代委員長小林さんは、何もわからなかった午後のプログラムを考える上で、市岡さんが陰で支えてくださったと話され、自由活動の“ぐるたび”で小笠原に行った時に、市岡さんを「イッチー」と呼ぶようになったエピソードが印象的でした。イッチーと呼びかけられた時の市岡さんの、嬉しいような恥ずかしいような表情を想像してクスッとしました。
(青木通子