9月3日(土) みんなの日/「みんなの日」の様子 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

9月3日(土) みんなの日/「みんなの日」の様子 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

「みんなの日」の様子

9月3日(土) みんなの日

2022年9月22日

9月3日(土)はコロナ感染が高止まりしている中、できるだけの注意を払い、またLA生の責任ある行動を信頼して、9月の「みんなの日」を7月に続いて最高学部食堂で行った。LA生126名が出席、4名がオンラインで自宅から参加した。

はじめに、石川リーダーの司会で礼拝が行われ、讃美歌285番「主よ、み手もて ひかせたまえ」をコロナ感染を考慮して小声で賛美した。  

<「忘れられない人々」2期生・岩田和子さん>

「忘れられない人々」は、2期生の岩田和子さんが心の支えとなり力づけられたKさん、Oさんのお二人についてお話された。

若いころに出会ったKさん:1970年に就職した職場に、子育てを終えて遅れて入社した10歳以上年上の頼もしい先輩Kさん。入社後10年して、4~50代の管理職の男性がほとんどを占めたマネジメント部門に異動して右往左往している私に、Kさんは仕事の視野を広げるようにと彼女の職場や工場見学に連れ出してくれたり、グループでの小旅行に誘ってくれた。3年前に久しぶりに再会したKさんは変わらず背筋を伸ばし明るい声でお話しされた。

6年前に出会ったOさん:岡本太郎の「絵は見るだけでなく、実際にやってみなさい」の言葉に触発されて、6年前に通い始めた「上野の森アートスクール」で出会ったOさん。Oさんのほのぼのとした絵に癒され励まされた。その創作意欲には目を見張るものがあった。 先日、瀬戸内寂聴展で「60になっても70になっても80になっても人間は死ぬまで自分の可能性に夢をかけて、それを掘り下げていく情熱を失ってはならないのです」との言葉を見つけた。この言葉のように生きてこられたKさん、Oさんのように生きていきたい。

<教養講座『南極と地球環境変動-地球史46億年の視点から-』白石和行氏>要約

今年度第4回の教養講座は、白石和行氏(国立極地研究所名誉教授)に『南極と地球環境変動-地球史46億年の視点から-』と題してお話をしていただいた。

1)極地

南極と北極の2つを比較してみると北極圏は「氷におおわれた海」で、文化圏に近いこともあって環境汚染が進んでいるのに対して、南極大陸は「海に囲まれた氷の大陸」で、周りから孤立したクリーンな大陸である。1972年アポロ17号の乗組員によって撮影された地球の写真(The Blue Marble)では、真っ白な南極の様子を鮮明に見ることができる。

南極大陸は、日本の国土の約37倍の面積約14,000km²の氷の大陸で、ドームふじ基地(日本の南極観測拠点)の標高は3810mでドームA(4093m)と並ぶ最高峰の1つ。氷の下の基盤の大部分は海面下に存在している。氷の大陸は毎年約10mずつ移動をしているため、

アメリカの地質調査所が毎年南極点を測定して決めている。ドームふじ基地での最低気温は-79.7℃、人工衛星による測定では-90℃になる地点も存在している。日本では1956年に第1次南極地域観測隊を派遣して以降、現地に隊員を送って、様々な観測を行ってきている。大陸全体の3%では岩が露出しており、そこでの地質調査も行われている。

2)地球46億年の歴史

地球46億年の歴史を1年に例えてみると、1月1日0時・地球誕生、4月1日・最古の微生物化石、11月24日・生物大爆発、12月16日・ゴンドワナ大陸分裂開始と恐竜時代、12月26日・恐竜絶滅、12月31日20時ごろ・人類誕生となる。今から約6億年前は、地球が全球凍結から解放され生物の大進化があった時期で、そのころに超大陸ゴンドワナが南半球に形成され、1億8000万年前からいくつかの地塊に分裂をした結果が現在の南半球の大陸になっている。昭和基地は分裂した地塊の境の近くに位置していることからゴンドワナ大陸研究の格好の位置にある。例えば、スリランカで産出されるルビーを含んだ岩石が昭和基地近くでも見つかっている。大陸の分裂・移動は同時に火山活動を引き起こし、大気中に舞い散った火山灰により太陽の光が地表に届かなくなり、寒冷化が起きるということが繰り返された。

3)産業革命以降の温暖化の影響

温暖化の影響は極地の様々なところに現れている。例えば、北極海の海氷面積について1年でも最小になる9月の記録で比較してみると、1980年には800万km²あったものが、2012年には349万km²まで減少し薄氷化が進んでいる。一方、南極域の海氷面積も2022年2月20日に史上最小を記録した。温暖化の主な原因として考えられている大気中の二酸化炭素濃度の昭和基地での過去35年の変化をみると、過去には340ppmであったものが、2016年には400ppmを越えた。二酸化炭素の発生域・吸収域から離れた南極では季節変化が小さいという特徴がある。南極内で採取したアイス・コアを用いて過去1万年の二酸化炭素濃度の変化を調べたところ、280ppmで安定していたものが、産業革命以降、化石燃料の消費により濃度が急激に上昇していることがわかる。またドームふじ氷床深層掘削で得られた氷床コア中の酸素同位体比を調べることで、過去72万年間の気候変動の様子も明らかになった。

現在進行している気候変動によって予想されることを整理すると、①気温・海面の上昇(海水準の上昇、海氷・氷河・氷床・凍土の融解)、②極端な気象(干ばつ、洪水、猛暑、豪雪)、③海洋酸性化、④海洋生態系の激変(海洋生物の移動、減少、絶滅)が挙げられる。人類の活動が地球のこうした変化を促進していることが、今最も懸念されている。

教養講座終了後、LA賛歌をピアノ伴奏に合わせて小声で歌った。

 

<諸報告>

①LA祭の日程変更について

LA祭の開催日については、年度当初に予定していた11月12日(土)から、「JIYU1123」が開催される11月23日(祝)に変更することに決定。今のところ初等部体育館・初等部芝生・みらいかんが使用できることになっている。

この変更に伴い、10月21日(金)「みんなの日」の午後はLA祭の準備を取りやめ、他のプログラムを行う。プログラムの内容は検討中。

②最高学部の講義聴講について

最高学部の講義聴講については、コロナ感染の関係で一般の聴講生の受け入れは中断しているが、LA生は聴講可能なので、希望される方は事務局にお申し出ください。

③栗拾いのご案内

9月15日(木)に、小谷野温子さん(6期生)の栗畑で行う栗拾いの募集について。定員は20名。

午前の部終了後、体操クラス学生の号令で最高学部校舎前で生活体操を行う。

 

<昼食・自己紹介> 

昼食は、最高学部食堂で長机2つをつけ四角にして、それを8人で囲んでいただいた。メニューは、ごはん、豚肉と大根の味噌煮、キャベツ・もやし・きゅうり・ツルムラサキのごま酢あえ、さつま芋バター焼き。 ごはんは千葉友の会の農家会員のお米、ツルムラサキはLAの畑で獲れたものを使ったとの報告が、食糧部スタッフからあった。

昼食を食べながら、4月に入学した7期生6名の方の自己紹介(第4回)を伺った。

<午後の集い:家族ミーティング:パネルディスカッションのテーマ「今の社会は子供にやさしいか」について

6月25日(土)の「みんなの日」に行われたパネルディスカッション「今の社会は子供にやさしいか」を受けて、同じテーマについて家族ごとの話し合いを13時半から15時まで行った。また11月23日に開催されるLA祭についても、意見交換を行った。

午後の集い終了後には、家族長会議が行われ、それぞれの家族での話し合いの様子や家族内での取り組みについて聞きあう時を持った。

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