12月16日(土)東京国立近代美術館でギャラリートークを体験しました/近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

12月16日(土)東京国立近代美術館でギャラリートークを体験しました/近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

近況

12月16日(土)東京国立近代美術館でギャラリートークを体験しました

2017年12月20日

リビングアカデミーのプログラムには、学校が企画したものと学生が自主的に企画したものとがあります。今日の「午後の集い」は、学校でいえば生徒会にあたる“協力委員会”が企画したプログラム。学生の皆さんに何度かアンケートを取り、希望者の多かった「美術館でのギャラリートーク」です。当日は約50人が参加しました。美術館に集合し、ギャラリートークについての説明や注意事項を聞いてから、10人位のグループに分かれ見学が始まりました。

ギャラリートークとは、ボランティアガイドさんがあらかじめ選んでおいた作品の前で、見学者に「どう感じるか」を質問したり、これに応じて見学者が感想や意見を言い合ったりするものです。ほかの人の意見や感想を聞くことによって、新しい見方を発見できるのが狙いだと聞きました。その作品の作者・制作年・時代背景などの説明は、ひととおり話し合った後に行われます。

例えば、和田三造の「南風」。この絵を観たいと思いますか? 観たくないと思いますか?
そう思うのはなぜですか? ガイドさんのこうした質問をきっかけに、さまざまな意見や感想が出されました。中には、「絵からいろいろ探るのは好きではない」という意見もありました。これに対し、「絵に正解はなく、自分がどういうふうに観るかなのです」とガイドさん。そのとおりだと思いました。

次は日本画で、平福百穂の「荒磯」。郵便切手の図柄にもなっている絵です。ここでも、たくさんの意見や感想が出ました。“眺めのよい部屋”と名付けられた休憩室で少し休んだ後は、荻原守衛のブロンズ像「女」。リビングアカデミーの学生でもあり、今回、ボランティアガイドとして私たちをお世話して下さった方が選んだ作品です。このブロンズ像の顔には、新宿中村屋を創業した相馬黒光の面影があると言われています。相馬黒光と自由学園の創立者である羽仁もと子とは、3才違いでともに明治女学校の卒業生。また、平福百穂は、羽仁もと子が創刊した「婦人の友」の表紙絵を、約20年にわたり描いて下さった画家。和田三造は、自由学園工芸研究所の草創期を支援して下さった方です。そうした人間関係も、興味が湧いて面白いなと思いました。絵は苦手だった人も、ギャラリートークを体験し、「これからは絵を観るのが楽しくなりそうだ」と話していました。

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