“部活”にあたる「花鳥の会」、夏休み期間中も活動を続けています。この日は、「バードセンサス」のため南沢キャンパスを訪れました。
自由学園では、都市化にともなう周辺環境の変化を探るため、男子部の生徒が中心になって、1963年から、キャンパス内に現れた鳥の種類や数を調べる「バードセンサス」(鳥の国勢調査)を続けてきました。何十年にもわたり、同じ方法、同じ場所で調べた記録はとても貴重で、環境庁の調査に役立ったこともあるそうです。「花鳥の会」では、学園長の高橋先生からのお話しもあり、毎月の私たちの観察会とは別に、探鳥(バードセンサス)の活動を行っています。
この日もそうでした。ですが、残念! 暑すぎて鳥はあまり現れず、草花観察会になってしまいました。しかし、とてもすばらしい発見をしました。まず初等部の庭のシダレヤナギの下で、「カマキリの赤ちゃん」を見つけました。まだ幼虫ですが、頭はおむすびを逆さにした形。すっかり“一丁前”のカマキリです。ちょっと感動的でした。シャスター・デージーというきれいなお花のうえに乗っています。そのそばには、オイランソウも咲いていました。
また、近くのニワトリ小屋の前では、最高学部の奈良先生が遺跡の発掘作業をしておられました。自由学園のキャンパスがあるところは昔から環境が良く、縄文時代中期には武蔵野台地で最大規模の集落があったとされています。これについても、自由学園の教育の一環として、息の長い発掘作業と研究が行われています。奈良先生は、「5千年のロマンですよ」とおっしゃっていました。下の写真に写っているサツマイモの根のような色をした細長いものが何か分かりますか? 何と、後ろのメタセコイアの根っこが、こんなに長く伸びてきているのです。
自由学園のキャンパスには、いろいろと面白いものがあります。たくさんの感動をもらって帰りました。