【社会】東久留米市市民大学で講義を担当いたしました/環境文化創造センター - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

【社会】東久留米市市民大学で講義を担当いたしました/環境文化創造センター - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

環境文化創造センター

【社会】東久留米市市民大学で講義を担当いたしました

2019年11月18日

10月23日(水),自由学園で開催された令和元年度東久留米市民大学中期コース(主催:東久留米市教育部生涯学習課)において,最高学部・環境文化創造センターの吉川が講義を担当させていただきました.自由学園での市民大学の開催(講義と校内見学)は12回目となり,今回は50名近い方々にご参加いただきました.講義は『知られざる東久留米の「近代土木遺産」~その価値と老朽化する社会インフラについて~』と題し,持続可能な街づくりを目指して,私達市民と身近な土木インフラ(道路,河川,上下水道等々)の関わりのこれまでとこれからを考える,という視点で話題提供させていただきました.
 

講義の様子
 

講義では十一月十八日は「土木の日」といったトピックを切り口に,テーマである土木(Civil Engineering)は「市民のための工学」であること,市民生活における土木の役割,国内のインフラツーリズムや土木遺産に関する話題に続けて,自由学園周辺に残る大正〜昭和初期にかけて建設された「土木的遺構」について自由学園所蔵資料を交えながらご紹介しました.最後に今日のインフラ老朽化問題と私達市民にできることについてもお話しました.土木的遺構の例としては,武蔵野鉄道(現・西武池袋線)開業当時の姿を今に留める立野川橋梁,立野川の旧・自由学園暗渠,中島飛行機田無製造所排水管,旧・中島航空金属専用線(現・たての緑地)の他,遺構は残されていませんが自由学園の旧・落合川水力発電所等について取り上げました.

質疑応答では先の台風に関連したご質問を多数いただいた他,土木的遺構に関連して様々な情報を提供いだきました.また午後の校内見学では,講義に関連して自由学園敷地側から実際の立野川橋梁等をご覧いただき,併せて校内の立野川もご案内しました.
 

西武池袋線・立野川橋梁を間近で見学していただく
 
校内立野川の環境保全についてご説明する
 

なお「立野川橋梁」については最高学部発行の研究誌『生活大学研究』Vol.3に詳しく掲載しています.
レンガ積み橋台を有する西武鉄道池袋線立野川橋梁 ―旧・武蔵野鉄道遺構としての歴史的価値―(J-STAGEにジャンプします)

環境文化創造センターでは今後も学園と地域の歴史・文化・自然・環境に関する研究を推進し,様々な機会に成果を発信して参ります.
 

西武池袋線・立野川橋梁全景(大沢開渠)
 

当日の様子は最高学部Webにも掲載されています.こちらからご覧ください.
昨年の様子はこちらからご覧ください.

 

文:吉川 慎平(学部教員・環境文化創造センター研究員)・写真:小田幸子(学部教員)・大塚ちか子(環境文化創造センター顧問)・椚田結子(広報室)

カテゴリー

月別アーカイブ