自由学園は今年も全国水環境マップ実行委員会主催の「身近な水環境の全国一斉調査」に参加しました。本調査は年に一度、6月の「世界環境デー」を基準日に、市民参加により統一的な方法で河川・湖沼等の水質調査等を実施するものです。自由学園は調査が全国規模になった2004年の第1回以降、22年連続での参加となりました。毎年の調査報告書では「継続調査参加団体(皆勤賞)」として、学校名を挙げていただいています。


2024年は5月19日〜7月14日までの期間に全国4,433地点で578団体(個人参加を含む)が調査を実施しています。その内学園は校内を流れる立野川と、東久留米市内の「落合川と南沢湧水群(平成の名水百選)」周辺の16地点を担当しています。
調査は、最高学部の水文・気象観測室の学生5名と、高等部の川管理グループの生徒2名、教員2名の計9名で6月1日(日)に実施しました。高等部の生徒の継続的な参加はコロナ渦で途切れてしまっていましたが、今回久しぶりの参加となりました。また最高学部4年生の2名は高等科1年の時から参加しているベテランです。


調査項目は生活排水など有機汚濁系の指標である、COD(化学的酸素要求量)のパックテスト(試薬)による測定を基本に、水温や現地の様子などを記録します。これに加えて学園担当地点を含む「新河岸川水系」全体での取り組みとして、透視度、pH、電気伝導率、アンモニウム態窒素、亜硝酸態窒素等の測定も実施しています。現場で採取し持ち帰った水サンプルは、最高学部を会場に新河岸川水系水環境連絡会の菅谷輝美さんと、新河岸川流域川づくり連絡会事務局の方も参加して、市内の他団体が集めたサンプルと合わせて測定を行いました。

今後も先輩から後輩へとノウハウを引き継ぐ形で調査を継続し、地域の水環境の保全に貢献していければと思います。
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文・写真:吉川 慎平(環境文化創造センター長・最高学部教員)