2025年9月8日から9日にかけて、京都大学芝蘭会館で開催された日本緑化工学会 第56回大会・研究発表会で、環境文化創造センター・最高学部の小田、吉川が2件のポスター発表を行いました。



外来種のナガミヒナゲシ問題
小田らは「自治体発信のナガミヒナゲシ(Papaver dubium)に関する注意喚起情報の追跡調査結果とキーワード検索需要の傾向分析」と題し、環境省の特定外来生物等には指定されていないものの、近年全国に拡大し生態系や人体への影響が懸念されているナガミヒナゲシ(南沢キャンパスでも確認)について、全国の自治体が独自に発信する注意喚起情報の分析から捉えられた傾向について取りまとめたものです。今回、2024年に初めて実施した全国調査から1年後の追跡調査を実施、Webサイトで注意喚起情報を掲載する自治体の数と範囲が拡大していることが確認されました。

吉川らは「茨城県つくば市全域を対象としたナガミヒナゲシ(Papaver dubium)の目視調査による空間的可視化と出現状況の傾向」と題し、注意喚起情報を発信する自治体の一つである茨城県つくば市に注目し、市内全域での生育状況を目視調査し、空間的可視化を試みるとともに、今後の緑地管理に資する目的で、出現状況の傾向について考察について取りまとめたものです。調査から市全域の少なくとも65% のエリアで確認され,空間分布を見るとほぼ全域に生育(蔓延)していることが確認されました。

また一連の調査から得られた情報を基に、普及・啓発のためナガミヒナゲシに関する注意喚起情報を取りまとめた記事を掲載しました。詳しくはこちらごご覧ください。
なお発表で使用したポスターは学生にも見てもらえるよう最高学部内に掲示しました。

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文・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)