「苫野さんのVoicy「 どんな『多様性』も認めるべきなのか?〜自由学園での学び」」/前学園長ブログ - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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前学園長ブログ

「苫野さんのVoicy「 どんな『多様性』も認めるべきなのか?〜自由学園での学び」」

2023年11月10日

先日来校し、中高生に「建設的な議論、議論と対話」についてお話ししてくださった苫野一徳さん。なんと全校生徒対象の90分のその時間の後、残って集まった生徒たちの質問に答えて3時間お付き合いくださったとのこと。生徒の顔が目に浮かびますが・・・3時間とは。いつも親身になって生徒たちに向き合ってくださりありがとうございます。

そのとき生徒たちが投げかけた問いは多様性のあり方について。この問いを踏まえた「 どんな『多様性』も認めるべきなのか?〜自由学園での学び」との放送を、苫野さんがご自身のVoicyにアップしてくださいました。

私は特に、若い人たちが「人は人、自分は自分と、関わり合わないことで多様性が実現されてよいのか?」というの問い・葛藤を抱えていることに希望を感じます。苫野さん、ありがとうございました。3時間も・・・。

苫野さんのVoicy「 どんな『多様性』も認めるべきなのか?〜自由学園での学び」https://r.voicy.jp/gJmZyxNbKBP
以下は20分の放送内容の私のメモです。

***
子どもたちが中心になって自由や自治を大切にし自分たちの学校をつくる自由学園。10年ほど前から伴走。今大きく変わろうとしている学校づくりにあたり、生徒たちから招かれて訪問。

多様性、ダイバーシティーの尊重は、お題目としては社会においても学校においても誰もが大切と考えるようになってきた。自分たちの学校のルールを自分たちで考えるルールメイキングも広がり始めている。

しかし自由学園ではお題目ではなくこれを実現しているからこそ、その先に、多様性をめぐる問題が自覚されている。

多様性をめぐる3つの問題。
①どんな多様性も認めなければいけないのか?
②多様性の尊重が不寛容に押し付けられているのではないか?
③関わり合わないことを多様性の尊重としてよいのか?

Voicyでの苫野さんの答え。
①個々の多様性は「自由の相互承認の原理=他者の自由を侵害しない限りにおいてという前提」において初めて認められる。
②リベラルの陥りがちなパラドックス=正義による他者の断罪をヘーゲルは「徳の騎士」と呼び問題化。常に自己点検が必要。
③つながりを拒み独立を求めた時代から、今、ほどよいつながりと流動性を求める時代に移行。これをどう実現するかが課題。

高橋和也Facebook 2023年10月31日

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