『東京新聞』2月18日夕刊掲載の「有機給食 拡がる土壌」の記事に関連する自由学園の活動/メディア:新聞 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

『東京新聞』2月18日夕刊掲載の「有機給食 拡がる土壌」の記事に関連する自由学園の活動/メディア:新聞 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

メディア:新聞

『東京新聞』2月18日夕刊掲載の「有機給食 拡がる土壌」の記事に関連する自由学園の活動

2023年3月1日

2023年2月18日(土)の『東京新聞』夕刊のトップ記事で「有機給食 広がる土壌 ~各地で農業の新たな活路に~」と題して、化学肥料や農薬を使わない有機食材を給食に取り入れる動きが広がりつつあることが紹介されました。2012年に環境保全型農業によるまちづくりを宣言した千葉県いすみ市では、地元の有機米を給食に出すなど全国に先駆けて力を入れています。記事内で自由学園がいすみ市の有機米のご飯を食事に出したことが一言紹介されました。
記事は、『東京新聞』デジタル版で有機農法に関する追加情報と共に掲載されていますのでご覧ください。

■『東京新聞 TOKYO Web』 2023年2月18日(土)掲載
デジタル版記事タイトル:「注目される有機給食 農家を支援、給食費も無償化 千葉県いすみ市の取り組み」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/231908

■いすみ市と自由学園の出会い
自由学園にいすみ市が実行されている有機米を給食に出す取り組みを紹介して下さったのは、スローフードを日本に紹介したノンフィクション作家の島村菜津さん(書籍「本物をまなぶ学校 自由学園」執筆者)です。子どもたちに化学肥料を使わずに育ったお米を食事に出すとても良い取り組みなので、学園でも有機米を食事に出せないだろうかと相談が始まりました。その後島村菜津さんが同行して下さり、2022年6月25日・26日にいすみ市を訪問。女子部部長と女子部・男子部で料理を指導している教師、食糧部長と部員らがいすみ市に伺い、島村菜津さんを始め太田洋市長、市農林課の鮫田晋主査がお世話下さり、有機給食に関するお話を伺い、有機米を作っている現場の様子なども視察することが出来ました。
費用についてもご相談し、持ち帰って学内で相談した結果、私立学校では保護者から集めている食費内でおさめる必要があるため、毎日の食事に出すことは予算上出来ませんが、いすみ市の有機米を取り入れてみることを決めました。

その後も、島村菜津さんやいすみ市ほか全国で有機給食に関心のある市等が参加した2022年10月26日開催の「全国オーガニック給食フォーラム〜有機で元気!~」にも参加するなど、有機給食について学んでいます。

■自由学園が、千葉県いすみ市農業協同組合から取り寄せている有機米
記事内で紹介されているように、いすみ市の有機米を初めて全校の昼食で頂いたのは2022年9月で、現在は継続していすみ市農協から学園食糧部が購入し、女子部・男子部(中・高等科)の昼食で、月に一度いすみ市の有機米のご飯を美味しくいただいています。(お米の銘柄はコシヒカリ。)有機米をいただく回数を増やしたいところですが、一般のお米よりも価格が少し高い実情があるため、現在は月に一度にしています。

また上記とは別件で、男子部の保護者だった方が広島で有機米づくりを始められて、そのお米を奥様が会員である全国友の会を通じてご寄付下さり、全校のお食事でいただいたこともありました。

学内で高まる体によい無農薬の有機栽培や環境保全に対する関心
自由学園では、幼稚園から大学部までの全ての部がキャンパス内に畑を持っており、キャンパスの落ち葉で作った堆肥を畑に入れています。どの部でも自分たちで世話をして収穫した野菜が、皆の食卓に上る経験をしています。女子部・男子部(中・高等科)の段階では、男女共、それぞれの部全員分の食事作りをすることも日常的にしているので、食材に対して関心を持っている生徒は比較的多いと思います。

オーガニックな食材については、いすみ市のお米を取り寄せるようになる前から、食の安全や食糧安全保障の観点から、中・高等科教諭の高野慎太郎が、授業や「多様性ゼミ」で食の問題を扱い続けており、「オーガニック給食マップ」にも登録されています。現在は、保護者や給食の担当部署、管理職とともに「学びとしてのオーガニック給食化」を模索中です。生産者へのインタビューやフィールドワークを重ねており現在にいたります。

そのほか、最高学部・女子部・男子部の学生生徒が、「探求」の学びの一環で、不耕起農法(農薬・化学肥料不使用)であるリジェネラティブ・オーガニック農法(RO農法)についての研究・実践を進めています。現在は綿の栽培を進めていますが、健康な土壌を作れる上に、二酸化炭素を土壌により多く貯留できるので環境にもよい農法です。
他にも「探求」の学びの中で、肉の代替食に関する研究、食品ロスに関する研究を始めるなど、自由学園では環境や体に良い食材に関する関心が生徒や学生の中に生まれていて、様々な形で研究が始まっています。

 

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