2022 夏 すいせん図書 【5】 /図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

2022 夏 すいせん図書 【5】 /図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

2022 夏 すいせん図書 【5】 

2022年8月1日

暑い日が続いています。コロナ感染もまた多くなってしまいました。夏休みならではのいろいろな活動にも、いつもより多くの配慮がいるでしょう。学園生活で経験した知識や知恵を総動員して、より良い生活ができますように。
今週は、図書OBの最高学部生からも原稿をいただきました。
「2022 夏 すいせん図書【4】」 は こちら。

【すいせん図書 2022.8.1】

図書館 F先生から 
お隣の国の本を3冊紹介したいと思う。
『ミョンヘ』  キム・スヨン箸   影書房 
『82年生まれ、キム・ジヨン』が話題になってから、韓国の作家の翻訳本が多くなってきた。2018年に出版された『1945鉄原』も話題になったが、この『ミョンヘ』の方が私は読みやすいと思う。この作品は1910年代の日本占領下の朝鮮半島の女の子。女学校に行きたいと希望を持つミョンヘのお話。自由学園ができた1921年当時、女学校にいける女の子は多くはなかったが、お隣の朝鮮半島でも同じだったようだ。
日本ではあまり知られていない時代のミョンヘと兄と妹 友人ナッキョンのお話をぜひ読んで欲しい。

『チェリーシュリンプ わたしは、わたし』ファン・ヨンミ著 金の星社
主人公は、現代の中学2年生ダヒョン。お隣の国の中学生の日常の物語。
この本を読んで、みんなはどう感じるのだろう?日本と同じ部分もたくさんあるのではないかな?

 

 

『とうきび』 クオン・ジョンセン詩 童心社
最後は、絵本です。朝鮮半島の2つの国は現在休戦中です。つまり戦争は遠いところにあるのでなく、私たちのすぐそばにある。ということを忘れないように。ぜひ読んでもらいたい1冊です。

 

 

 

最高学部生 H.T.さん
中等科向け
『博士の愛した数式』 小川洋子著 新潮文庫
記憶が80分しか持たない数学博士と家政婦、その息子の物語。「世界の成り立ちは数の言葉によって証明できる」と言う博士との時間で、数学を使っても簡単には証明することのできないことは一体何であったのだろうか。

 

 

高等科向け
『中身化する社会』 菅付雅信著 星海社新書
インターネットの普及でさまざまな要素が変化した近年。例えば“炎上”のように、ある事柄がタネとなり必要以上に叩かれることもしばしば。外見だけではなく、その本質も重要となる社会について考えさせられる一冊。

 

 

 

最高学部生 I.Y.さん
『家守綺譚』 梨木果歩著 新潮社
今は昔、100年ほど前のこと、綿貫という男が庭つき池つきの家に住まい、サルスベリ(木)に惚れられたり、河童や小鬼が現れたり、と不思議極まりない日々を過ごしていた。
四季のうつろひを背景に、この世のものではないような独特な気配で綴られる28の短編物語。浮世からの逃避にぜひ。

 

最高学部生 K.A.さん
『パリのすてきなおじさん』 金井真紀 文と絵 広岡裕児 案内 柏書房
パリの街角で出会った67人のおじさん達をスナップのようにしてまとめた本。華の都で生きるルーツも違えば職業も思想も違うおじさん達の人生に触れる一冊だ。一人あたり3、4ページなので、気になる人だけ読むのもおすすめ。

 

 

最高学部図書グループ Hさん
『十角館の殺人 新装改訂版』 綾辻行人箸(講談社)
この本のあるページをめくった時、「えっ」と声が出ない人がいたら凄いと私は思います。それほど、衝撃的な結末が待ち受けているのです。
孤島に建つ十画形をした館、その名も「十角館」。そこに訪れた七人の大学生を、連続殺人事件が襲います。十角館があるのは無人島。外部からの犯人か?それとも・・・。あなたもきっと、一緒になって登場人物を疑ってしまうでしょう。最高の読書体験を、ぜひ。

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