今週の1冊『食べ物から学ぶ世界史―人も自然も壊さない経済とは―』/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

今週の1冊『食べ物から学ぶ世界史―人も自然も壊さない経済とは―』/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

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今週の1冊『食べ物から学ぶ世界史―人も自然も壊さない経済とは―』

2024年2月5日

2024年2月5
『食べ物から学ぶ世界史 ―人も自然も壊さない経済とは―』  平賀 緑 著 岩波ジュニア新書
表題は食べ物ですが、著者は経済学者で食糧農業経済が専門。食と資本主義経済を考える本です。砂糖や小麦粉など身近な食べもの、つまり私たちの食生活と資本主義がどのように結びついているのか、経済の構造がわかりやすく書かれています。
現在、世界の食糧はその多くが資本を投入された工場や機械によって、温室効果ガスを排出しながら生産されている。一方に肥満で健康を害している人がいて、他方に飢えているたくさんの人たちがいる。多くの問題を抱えているのはなぜでしょう。
未来の食、未来の経済はどうしていったらいいのか。どうしていきたいと思いますか。著者は食の原体験として、家庭での食事や家庭菜園、自ら育てた家禽類の卵や肉を食べた経験をお持ちで、そのことが経済の一部になった食でなく、「食べもの」考えるもとになったと書いています。学園で手作りの食事を集まっていただく、自分たちが作った食材が食卓に上る、このことの大切さを思います。
「経済」とは「経世済民」、「世の中を治め、人民の苦しみを救済すること」が語源だそうです。私たちは食べなくては生きていけません。食べものという新しい視点から歴史と経済を考えるきっかけを与えてくれる本です。

 

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