今週の1冊『北多摩戦後クロニクル 「東京郊外」の軌跡を探る』/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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今週の1冊『北多摩戦後クロニクル 「東京郊外」の軌跡を探る』

2024年3月18日

2024年3月18
『北多摩戦後クロニクル 「東京郊外」の軌跡を探る』 ひばりタイムス企画班 編 言視舎
本書は、東京郊外旧北多摩郡といった東村山、清瀬、東久留米、西東京(旧田無・保谷)、小平の5市周辺の戦後のあゆみについてまとめられた本で、約80年間のニュースから51項目について書かれている。西東京市を中心に地元の報道を発信している「ひばりタイムズ」に企画記事として2023年1月から12月に毎週火曜日に連載されたもの。あとがきに、都心と違って「人々の注目を集める出来事は少なく、平穏。」「毎週1本メリハリのあるテーマをそろえることは至難の業に見えた。」と、掲載を続けるのにご苦労のあったことがしのばれる。そのような中で書かれたベッドタウンとして発展してきた北多摩80年の歴史は、人々の暮らしの軌跡を見事に表していると思う。軍事工場の多かった北多摩地区への空襲を皮切りに、東京郊外の変遷をたどる項目が並んでいる。小金井カントリークラブ、清瀬結核研究所、ひばりが丘団地、武蔵野線、西武ライオンズ、ハンセン氏病資料館、志村けん、ブラックジャック像、などなど、「自分たちの地域の歴史は意外に面白い」。と、帯にあるとおりである。まえがきには、東京郊外のひとつの典型として未来を共に見つめて、ともある。
2021年の項目は「自由学園が創立100周年」である。自由学園は西池袋で開校し、より広いキャンパスを求めて1934年に現在の場所に移転した。現在の東久留米市学園町は、学園の移転と共に始まり歩んできた街だ。自由学園を北多摩地区の歴史の中に、それも移転の過去のことではなく、100周年の年に学園の教育の今後を取り上げた1章を載せていただいた。学園教育のこれからの使命についても取材された学園長が触れている。あとがきの最後には、「さらに10年、20年と編み続ける年代記にはそのような幸せな北多摩像が書かれると願いたい。もちろん世界と日本の平和が大前提であるのは言うまでもない。」とある。自由学園も使命を果たしつつ、共に歩めることを願う。

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