環境文化創造センターは、植林地・農場のスギ・ヒノキ材や、南沢キャンパスの各種伐採木などの「学園産材」を、有効活用するシステム構築を目指しています。今回は校内伐採木の活用についての近況報告です。
環境文化創造センターでは、2018年より学内(主に南沢キャンパス)で伐採されている樹木を廃棄せずに木材として有効活用するため、幹の太い部分を製材してストックしてきました。一部は既にアフタースクールの木工ワークショップや男子部中等科3年の産業の授業で活かしてきました。
今回、初の試みで自由学園生活工芸研究所の新商品にこの木材を活かすことが決まり、2020年に女子部東側(現在の中等科3年予備室入口前)で伐採されたイチョウの木を使用することになりました。8月に学園から深谷市にある福祉作業所(川本園)の木材加工所へイチョウの製材板を納品しました。完成は11月頃を予定しています。商品の詳細は生活工芸研究所からリリースされますのでお楽しみに。

また、100周年募金委員会より、学園産の木材を使用した木製プレート(100周年記念物販)の提案があり、木材の選定や製作物の試作が進んでいます。これらのように、80年以上この南沢の地で人と一緒に育ってきた樹々の命を無駄にせず、次の命を吹き込む取り組みを今後も様々な形で進めて参ります。

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(2022/9/12更新)【教育】女子部の木の学び・広葉樹の森林づくり活動報告
文・写真:遠藤智史(女子部教員・環境文化創造センター研究員)